ひじきの栄養について管理栄養士が解説!おすすめの食べ方までご紹介します!

健康食材として知られているひじきは和食に欠かせない存在です。黒々とした発色は食卓を引き締めてくれる効果も。日本に洋食文化が入ってきてからも、ひじきは日本人にとっては馴染み深い存在として長く愛され続けています。

ここではひじきにはどのような栄養が含まれており、どんな効果が期待できるのかを解説していきます。また、ひじきを食べるときに気を付けたいポイントもあわせてみていきましょう。

ひじきのもつ栄養素と効能とは

ひじきは海藻類に分類される食品です。そのためミネラル類が多く含まれています。特に多く含まれているのは、カルシウムとマグネシウム。カルシウムは骨や歯の健康を維持する働きをし、マグネシウムもカルシウムと同様骨や歯に多く含まれています。また、マグネシウムにはそのほかにも神経の興奮を抑える、エネルギー産生を助ける、血圧を維持するなどの働きがあります。

ビタミン類で多く含まれるのは、脂溶性のビタミンKです。こちらも骨の形成に関わるほか、止血を助けるなど血管の健康にも関わる働きをします。ひじきはこれらの栄養素の働きから、加齢とともに気になり始める骨や歯の健康を守りたい人におすすめの食材だといえます。

カルシウム

カルシウムはご存知のとおり骨や歯の形成にとって、とても大事な栄養素です。加齢とともに骨量が減少し、骨粗しょう症などのリスクが増加します。骨量は実は20歳前後でピークを迎えるため、それ以上増やすことは難しいのですが、減少のスピードを抑えることはできます。これをサポートする栄養素のひとつとして挙げられるのが、カルシウムです。

また、カルシウムは神経の働きや筋肉の収縮にも関わる栄養素です。イライラ=カルシウム不足といわれるのは、カルシウムが神経の興奮を鎮める働きがあると考えられていることが理由となっています。乾燥ひじき大さじ1杯に含まれているカルシウムの量は50mgです。

マグネシウム

体内に存在するマグネシウムの50~60%は、骨や歯に蓄えられています。血中のマグネシウムが不足すると骨から放出されて濃度を維持するようになっているのです。

マグネシウムはカルシウムと同様、神経の働きにも関わっています。そのほか、エネルギー産生栄養素がエネルギーを作り出す働きをサポートしたり、血圧を正常に維持する働きにも関与する幅広い働きをもった栄養素です。

カルシウムとマグネシウムの理想的な摂取比率は2:1〜3:1とされています。ミネラルの吸収は互いに拮抗する場合があるので、摂取量だけではなく比率も大切なのです。乾燥ひじき大さじ1杯に含まれているマグネシウムの量は32mgです。

ビタミンK

ビタミンKは止血のビタミンとよばれています。ひじきのほかには納豆や葉物野菜に多く含まれている栄養素です。血液を凝固させるためには血液凝固因子とよばれるたんぱく質が必要となりますが、この凝固因子を作るためにビタミンKが必要となります。

そのほか、摂取したカルシウム骨に結合させるときにも、ビタミンKは必要となります。そのため、カルシウムを摂取してもビタミンKが不足していれば骨が形成されないという事態になってしまうのです。ひじきに含まれるビタミンKの量は、乾燥ひじき大さじ1杯あたり29μgとなっています。

食物繊維

ひじきには食物繊維も多く含まれています。乾燥ひじき5gの量で1日の必要量の約15%が摂れる計算です。食物繊維の働きの代表的なものは、腸内環境を整える作用。これにより便通が整い便秘やお腹がゆるいなどの症状緩和が期待できます。

また、便の量を増やすという効果もあります。食事量が減ってしまうとそもそも便となる材料が不足してしまうため便秘になりやすくなります。便の形成を助けて排便を促すことで体内の老廃物が排出されるというメカニズムです。

ひじきに含まれている鉄分が昔より少なくなっている?

ひじきには鉄が多く含まれていると思っている方も多いのではないでしょうか。「ひじき=鉄」というのはひと昔前までの認識であり、ひじきの作り方が変わってきた現代では鉄の多い食材として紹介されることは減ってしまいました。

かつての製法では、ひじきを製造する際に鉄釜を使って作っていましたが、今の日本ではステンレス釜を使って作る製法が主流です。鉄の調理器具を使うと料理中に鉄が溶け出るといわれており、貧血対策などにすすめられることがあります。

ひじきの製造を鉄釜からステンレス釜に変えることで、ひじき中の鉄はなんと9分の1にまで減ってしまいます。このことからも、ひじきに含まれる鉄というのは、ほとんどが鉄釜から溶出したものだったということが推察できるでしょう。

ひじきを調理する際の注意点

ひじきを食べるときに気を付けたいのが「ヒ素」です。海にいる海藻類にヒ素が含まれていることは普通なのですが、ひじきには特に多くヒ素が含まれています。

有害とされるヒ素を逃すために必ず行ってほしい作業が水戻しです。ひじきの水戻しはたっぷりの水で20分ほどが目安で、水で戻ると8〜10倍の量に増えます。例えば茹でるという調理法だとしても、一度水戻しをしてから茹でたひじきの方がヒ素の残存量は少なくなります。茹でるだけではなく、炒める場合も同様です。

また、市販の商品には生のひじきや缶詰のひじきもあります。これらは乾燥ひじきと違い水で戻す必要はありませんが、使用前にしっかりと洗うようにしましょう。サラダに使う場合も、衛生面や食べやすさを考えて一度サッと湯通ししておくと安心です。

また、ひじきは日本において伝統的な食材のひとつでもあります。例として体重50kgの人であれば、大さじ1杯の乾燥ひじきを週に3回以上食べなければヒ素の暫定的耐用週間摂取量を超えることはないとされています。安全性を意識しながら上手にとり入れていきましょう。

ひじきを使ったおすすめ料理3選

それではここで、ひじきを使ったおすすめの料理を紹介していきます。ひじきはミネラル類を豊富に含む食材ですので、骨の健康のためにも食べ過ぎない程度に上手に活用してみてくださいね。

納豆ひじき

ひじきを醤油や砂糖で甘辛く煮て味をつけたものと、納豆を混ぜたものです。納豆についている付属のタレがなくても、美味しく食べられる味付けになっています。

ひじきを煮るときは、ごま油で炒めてから味付けをすると、ごまの香ばしい風味が加わり奥行きがでて美味しいですよ。ごはんにかけて食べれば、これだけでも十分満足のいく一品に仕上がります。

ひじきの煮物

和食の定番のおかずでもあるひじきの煮物は、作り置きにも便利でお弁当のおかずとしても大活躍。にんじんや油揚げなどと一緒に煮込めば、ボリュームアップできるので満足感も得られますよ。

ひじきに含まれるビタミンKやにんじんのβ-カロテンは脂溶性ビタミンのため、油で炒めることによって吸収率が高まります。ひじきはカロリーが低いので、ダイエット中の食事にもおすすめです。

ひじきご飯

ひじきを具材として使った炊き込みご飯は、彩りもよく視覚からも美味しさを感じられます。味付けは醤油やみりんなどの和調味料を使い、にんじん、枝豆などの具材と一緒に水で戻したひじきを炊き込みます。

おかずを作る時間がないというときでも、食卓に華を添えてくれる主食があれば満足できそうです。

まとめ

日本人に馴染み深いひじきは、ミネラルが豊富で骨や歯の健康維持に役立ちます。ただし、摂りすぎると身体に悪影響のあるヒ素を含むため、頻度や量には気を付けながら摂る必要のある食品です。普通に摂取していれば健康に役立つ食品ではありますが、毎日大量に食べるなどの食べ方をしないように注意しましょう。

ひじきを水で戻して湯通ししておけば、サラダのトッピングやみそ汁の具材としても活用できます。よい効果を活かせるように、気を付けながらとり入れてみてくださいね。

▼海藻の種類とそれぞれの栄養素を知りたい方はコチラ

低カロリーが魅力!海藻がもつ栄養を種類ごとに管理栄養士が解説

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この記事を書いた人:片村 優美

この記事を書いた人:片村 優美この記事を書いた人:片村 優美

保有資格:管理栄養士

フリーランスの管理栄養士として、短大の非常勤講師、webライター、料理家など幅広く活動。
栄養学をもとに、食の楽しさや美味しさの方を重要なものとして捉え、情報を発信。
食の歴史や地域特性、経済と健康の関連など様々な活動を精力的にこなし、現在はローカル版のレシピサイトを運用しており、新しい可能性を模索中。

Twitter:https://twitter.com/katamurayumi 

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