ねぎがもつ栄養とは?健康に良いと言われるその栄養素とおすすめの料理を管理栄養士がご紹介!

ねぎ

和洋中料理の種類を問わず、さらに主役としても引き立て役としても活躍することができるねぎは、老若男女、幅広く愛されている食材です。

ねぎにはさまざまな種類がありますが、まず大きく分けて「葉ねぎ」と「根深ねぎ」の2つに分けることができます。葉ねぎは青ねぎとも呼ばれ、主に葉の青い部分を薬味として使います。

根深ねぎは同じく葉の部分を食べますが、畝を高くし、土に埋もれる白い部分を多くすることから、白ねぎと呼ばれます。白い部分は甘味が強くなり、鍋や焼きねぎとして活躍します。

今回はこの中でも白ねぎと呼ばれるねぎを中心にその栄養についてご紹介したいと思います。

ねぎに含まれる栄養素の効能とは

ねぎ

さまざまな料理へ活用ができるねぎには、身体に嬉しい効果のある栄養素がたくさん含まれています。青ねぎと白ねぎでは、そこに含まれる栄養素は少し変わります。

今回注目する白ねぎに含まれている栄養素には、特に免疫力を向上したい方や高血圧を予防したい人、貧血を予防したい方にも嬉しい効果のある栄養素が多く含まれています。

また、ねぎは昔から風邪の予防に効果があると言われており、近年その効果について研究が進んでおり、その成分が明らかになってきています。そのねぎに含まれる栄養素とその効果について説明していきます。

ビタミンC

身体のあらゆる場所では、日々活性酸素が発生しています。この活性酸素によって全身の細胞は老化(酸化)していき、がんの原因の一つにもなります。

ビタミンCは、この細胞の老化の原因である活性酸素を除去し、健康な細胞を保つ働きがあります。このように活性酸素を除去する働きである、抗酸化作用をもつビタミンのビタミンA、C、Eを合わせてビタミンACE(エース)と呼びます。

ビタミンCは細胞を形作る際に必要なコラーゲンの生成にも必要です。ビタミンCを十分に摂取することによって、肌や粘膜を丈夫に保ち、免疫力を高めたり、血管をしなやかにすることで高血圧を予防したりする効果があります。

1日に必要なビタミンCの量は85mgで、ねぎには可食部1本(約50g)あたり6mgのビタミンCが含まれています。

葉酸

葉酸は先天性神経管閉鎖障害を予防できるとされている水溶性のビタミンです。赤ちゃんがお腹の中で成長する過程で、神経系をはじめとした身体の形成に特に重要とされており、厚生労働省より積極的に摂るように推奨されています。

成人においても葉酸は赤血球の形成やたんぱく質の代謝に関与しているとされており、日ごろの生活の中で、葉酸が不足してしまうことはあまりないとされていますが、極端に足りない状態になってしまうと巨芽球性貧血の症状があらわれます。

この場合、鉄を補充するだけでは貧血の改善効果を得にくいことがあり、葉酸を取り入れることで、効果が得られることがあります。そのため、葉酸は妊婦以外の方にも積極的に取り入れていきたい栄養素です。

葉酸は1日に200μg必要とされていますが、ねぎ可食部1本(約50g)には約30μgの葉酸が含まれています。

マンノース結合型レクチン

昔から、ねぎは風邪をひいた際に摂取することで治癒に効果があるというおばあちゃんの知恵袋として重宝されてきました。近年、その風邪予防効果について研究が進み、ねぎの全体に含まれる「粘液」によって免疫力の向上が期待できることがわかりました。

この粘液の中に含まれる「マンノース結合型レクチン」という成分を摂取すると、体内の免疫機構の一つであるマクロファージを活性化し、外敵から身を守る力が高まることがわかっています。

このマンノース結合型レクチンは加熱をしても、その効果に変化がみられないことから、どんな調理方法でもねぎを摂取することで、この免疫活性化作用を得ることができると考えられています。

先人の経験則からつかんだ知恵は、真に効果があることが研究により明らかになりました。

硫化アリル

ねぎの独特なにおいは、「硫化アリル」という成分によるものです。実は、ねぎそのままの状態では、硫化アリルは細胞に守られているのでにおいを発しません。ねぎを刻んで細胞を壊し、空気に触れさせることで硫化アリルが活性化し、あのねぎ独特のにおいを発する成分に変わります。

硫化アリルは小腸からのビタミンB1の吸収を助けてくれると共に、消化液の分泌を促進する効果があるとされています。なんとなく疲れが取れない、パワーが出ないときや食欲がないときはビタミンB群を含む食材とねぎを一緒に食べることでエネルギー産生に効果があります。

しかし、活性化した硫化アリルは徐々にその効果を失ってしまいます。刻んで食べるときは調理時間を手早くしたり、生で食べるならばなるべく食べる直前に切ったりすると良いでしょう。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)
参考:厚生労働省/日本人の食事摂取基準(2020年版)
参考:農研機構/野菜茶業研究所ニュースNo.53「ネギの民間療法を科学する

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【管理栄養士が解説】玉ねぎがもつ栄養素と効能とは

白ねぎと青ねぎに含まれる栄養素の違いとは

冒頭で、ねぎにはさまざまな種類があり大きく分けると根深ねぎが代表の白い部分が多い「白ねぎ」と、薬味ねぎが代表の「青ねぎ」の2つに分けられるとご紹介しました。

これら2つにはねぎの特徴であるアリシンを代表するにおい成分や、先ほどご紹介した粘液など共通する部分もあれば、それぞれに異なった栄養素の違いもあります。

白ねぎは淡色野菜ですが、青ねぎはβカロテンを多く含むことから緑黄色野菜に分類されます。ねぎ1本(可食部50g)あたりのβカロテンの量は、白ねぎが7μgに対して、青ねぎは950μgです。

また、カルシウムやビタミンKも多く含んでいることから青ねぎを習慣的に食べることは、骨粗しょう症予防に効果を発揮することが期待できます。

ねぎに含まれる栄養成分を効率的に摂取するには

ねぎ

ここまで、ねぎに含まれているさまざまな健康に良い栄養素や成分をご紹介してきましたが、これらは調理方法に少し工夫を加えることで、その栄養効果を失ってしまうことなくさらに効率よく身体に摂り入れることができます。

次は、ねぎの栄養効果を最大限に活用するための簡単でちょっとした調理のポイントをご紹介したいと思います。

とにかく細かく刻む

ねぎに含まれているにおい成分の硫化アリルは、先ほどご紹介したように通常は細胞に囲まれています。細胞を壊して、空気に触れさせることで初めて活性が高まり、その効果を発揮することができるので、細かく刻むことをおすすめします。

しかし、この硫化アリルは空気に触れて活性化した後、徐々にその効果は弱まってしまうので、調理の最初に刻んでしまうのではなく、できるだけ最後に刻み、生であれば食べる直前に使うほうが良いでしょう。

水分に注意

ねぎに含まれているビタミンCや葉酸は、水分に溶ける性質を持っている水溶性のビタミンです。細かく切ったあとに水にさらしてしまうと、切り口から水溶性の栄養素が流れていってしまいますので、ねぎは切る前に洗うように注意しましょう。

また、料理に使わずに残ってしまったねぎを保存する際は、しっかりと水分をふき取ってから保存することも大切です。

ねぎを使ったおすすめ料理

ここまで、ねぎに含まれる栄養素や健康に良い成分を効率よく摂り入れることができる調理のポイントをご紹介してきました。

次にこれらのポイントと、ねぎと相性の良い食材を組み合わせたおすすめのレシピをご紹介します。美味しく簡単に、ねぎの魅力を丸ごと食べることができるレシピをぜひお試しください。

ねぎを主役のおかずに、「肉巻きねぎ」

ねぎ

ねぎに含まれる脂溶性のビタミンであるβカロテンは、脂質との相性が良いです。たんぱく質豊富な肉類と一緒に食べることで、主菜として栄養バランスの整ったおかずになります。

また、豚肉に含まれるビタミンB1は、ねぎに含まれる硫化アリルによって、小腸からの吸収を良くする効果があります。豚肉とねぎの組み合わせはエネルギーを生みだす働きを助けてくれる一品と言えます。

ねぎは豚肉で巻く前に電子レンジで少し加熱すると甘味が増すだけでなく、フライパンでの加熱調理の時間を短くすることができます。

まとめ

さまざまな料理の種類を問わず、主役としても引き立て役としても活躍の場が多いねぎですが、そこに含まれる栄養素は私たちの身体を守り、健康な状態を維持するために必要なものが多いということを感じていただけましたでしょうか。

ぜひ、毎日の献立にたくさんねぎを登場させてくださいね。

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この記事を書いた人:佐藤幸穂

この記事を書いた人:佐藤幸穂この記事を書いた人:佐藤幸穂

保有資格:管理栄養士・フィットネスインストラクター
大手スポーツクラブのインストラクターを退職後、管理栄養士免許取得のため大学に入学。 その後、スポーツクラブを併設するクリニックに就職し、運動と栄養の両方を指導。 述べ1500人以上の指導に携わる。 並行して、フリーの管理栄養士としても活動を広げ、企業とのイベント企画・パーソナルダイエット・道の駅プロデュース・栄養コラムの執筆など既存の管理栄養士に囚われない自由な活動を行っている。

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