【管理栄養士が解説】エリンギがもつ栄養素とおすすめの食べ方をご紹介

エリンギ

シャキシャキと食べ応えのある食感に、味やにおいのクセが少なく、多くの食材と相性バツグン。一年を通して値段が変わることが少ないきのこ類のひとつであるエリンギ。手軽に食べられるエリンギは多くの人に親しまれており、家庭の食卓ではおなじみの食材です。

きのこ類は低カロリーでありながら食物繊維以外にも豊富な栄養素を含んでいます。それぞれのきのこに、栄養素の特徴はありますがエリンギにも注目すべき豊富な栄養素が含まれています。

そこで、今回は安くて美味しいエリンギの知られざる豊富な栄養素と、その効果をご紹介したいと思います。

エリンギに含まれる栄養素の効能とは

値段も手ごろなきのこ類の中でもアレンジがしやすくて美味しいエリンギですが、同じきのこでも含まれる栄養素の種類は少しずつ異なるなど、それぞれに特徴があります。

エリンギはその中でも多くの種類の栄養素を含んでいます。また、同じ栄養素を含むきのこと比較しても、その含有量が多いものもいくつかあり、栄養効果か高いことが特徴です。

そのような特徴があるエリンギはお肌の調子を整えたい方、代謝を上げたい方、疲れに負けない身体にしたい方に特におすすめです。

それでは次に、そんな栄養価の高いエリンギにどんな栄養素が含まれているかを一つ一つ説明していきます。

ナイアシン

「ナイアシン」は、エネルギー産生や代謝に関わる水溶性のビタミンです。エネルギー産生の補助として、糖質やたんぱく質、脂質の代謝に大きく関わっています。

さらに、エネルギーの産生だけではなく、ホルモンの合成、DNAの修復や合成をはじめ、細胞の分化など健康な細胞を維持する上で、幅広く必要とされているビタミンです。ナイアシンが不足すると、赤い発疹をともなう皮膚疾患や神経の障害が発生しやすくなります。

きのこ類の中でもエリンギはナイアシンが多く含まれています。1本(約50g)を食べる事で、約1/3日分のナイアシンを摂取することが可能です。

ビタミンB2

「ビタミンB2」は、エネルギー産生と皮膚や粘膜の健康に関わる水溶性のビタミンです。エネルギー産生の補助として、糖質やたんぱく質、脂質の代謝に大きく関わっています。

さらに、ビタミンB2は「発育のビタミン」とも呼ばれています。成長期の発育促進に重要な役割を担っているほか、皮膚や髪、爪などの細胞を健康に保つためにも重要なビタミンです。

ビタミンB2が不足すると口腔内や皮膚に炎症をおこすことがあります。子どもの場合は欠乏すると成長障害をおこすこともあるので、積極的に摂取したいビタミンでもあります。

しめじ・しいたけ・まいたけ・なめこ・マッシュルームといった身近なきのこの中でエリンギは、ビタミンB2を2番目に多く含んでおり、年齢を問わず食べたい食材です。

ビタミンB6

「ビタミンB6」は、アミノ酸や脂質の代謝に関わる水溶性のビタミンです。皮膚や免疫機能の正常な維持や増進、正常な赤血球の産生や神経伝達物質の合成に大きく関わっています。

また、ビタミンB6は脂質の代謝にも関わっており、食事で摂取する脂質や体内の脂質を燃焼させるためにも欠かせません。ビタミンB6が不足すると、免疫機能が低下したり、正常な赤血球が作られなくなることで貧血症状が起こったり、神経障害がおこる可能性があります。

身近なきのこのなかでは、エリンギはビタミンB2と同じく、2番目に多く含んでおり、エリンギの栄養価の高さを示しています。

アスパラギン酸

「アスパラギン酸」はエネルギーを産生する際に重要なアミノ酸です。

エネルギーを産生する回路において重要な役割を担っているアミノ酸の一つであるアスパラギン酸は、エネルギーを産生する際に利用しやすいアミノ酸であるため、栄養剤の一つとして医療の現場でも活用されています。

アスパラギン酸を摂取することで代謝が活発になり、疲れをとったり、健康を維持したりすることに効果があります。身近なきのこのなかでもエリンギはしいたけに次いで2番目に多く含んでいます。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)
参考:厚生労働省/日本人の食事摂取基準(2020年版)

エリンギに含まれる栄養成分を効率的に摂取するには

これまでに、エリンギにはどんな栄養素が含まれており、どんな栄養効果があるのかを説明してきました。これらの栄養素は、ほかのきのこと比べても豊富に含まれているものが多く、エリンギの栄養価の高さを知っていただけたと思います。

これだけ豊富に栄養素を含むエリンギですが、その栄養素にはさまざまな性質があり、その性質を知らずに調理してしまうと、せっかくの栄養素を壊してしまったり、失ってしまったりしてしまいます。

そこで、エリンギの栄養効果がしっかり取り入れられるちょっとしたコツをご紹介したいと思います。

水洗い厳禁!そのまま食べる

エリンギをはじめとしたきのこに含まれる豊富な栄養素の多くは水溶性のビタミンです。水に溶けて流れてしまうので、調理の前に洗うことは避けましょう。

スーパーで買うことのできるエリンギには汚れもあまり付着していないので、調理の前はキッチンペーパーなどで軽く拭くだけでいいでしょう。エリンギに限らずしいたけやえのきも水洗いは不要なきのこです。

また、水に溶けるビタミンは調理の過程でも水分に溶けてしまいます。スープなどの汁ものは汁ごと食べることができますが、おかずの場合は長時間水分の多い状態にさらすことのないように調理の順番に気を付けたほうが良いでしょう。

加熱調理では最後に投入!加熱時間はできる限り短くする

野菜炒めや蒸し料理などをつくる際、食材を一気に調理していませんか。先ほど紹介したように、エリンギに豊富に含まれるビタミンは水溶性のビタミンが多く含まれています。

エリンギ自身も含めて、炒めものや蒸し料理など、加熱料理ではほかの食材からも水分がでるため、長時間エリンギを一緒に加熱してしまうとビタミンが流れ出てしまいます。

また、エリンギの独特な風味や食感を残して美味しさをより楽しむためにも、加熱調理の際には一番最後に加えてさっと炒める程度が最適です。

冷凍することでうまみ成分が増える

使いきれないエリンギは冷凍保存がおすすめです。エリンギは、冷凍するとエリンギを構成する細胞の中の水分が膨張した状態で固まります。そのあと、解凍する際にエリンギの細胞壁が柔らかくなり、加熱調理の時間を短く栄養素が壊れることから守る効果があります。

また、きのこに共通するうまみ成分のグアニル酸は、細胞壁が壊れて流れ出てからその成分を生み出す酵素が働きだすため、効率良くうまみ成分を増やすことができ、栄養素を摂取しやすくなります。

冷凍する際は水洗いせず水分が付かないように保存しましょう。また、栄養素が流れ出てしまいやすい状態になっているので、解凍処理はせずに凍ったまま使用するいれると良いでしょう。そのため、ある程度の大きさに切って冷凍すると、さらに使いやすいですね。

エリンギを使ったおすすめ料理2選

エリンギには身体に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。それらの栄養素の性質を知って、ちょっとした調理のポイントをおさえるだけで豊富な栄養素をまるごと摂ることができます。

また、エリンギは味のクセが少ないのでさまざまな食材と合わせて食べることで、その一品を美味しく栄養バランスのより整った一品にしてくれます。

これまでの栄養素におけるポイントを活かしながら、より美味しく効率良く、簡単にエリンギを楽しめる料理をご紹介したいと思います。

ほっと温まるミルク味噌汁

いつものお味噌汁にエリンギとお好きな野菜を加えたら、最後に牛乳を加えて和風のまろやかなお味噌汁ができます。

味噌は乳製品との相性が良く、クリーミーで味に深みがでます。さらに、牛乳に含まれるカルシウムはエリンギに含まれるビタミンDによって吸収が良くなります。切ったエリンギを味噌汁に入れても、汁ごと摂ることで無駄なく栄養素を摂取することができます。

牛乳にもエリンギに含まれるビタミンB2が含まれているので、糖質やたんぱく質、脂質などのエネルギー代謝を向上させる効果を高めてくれます。

また、ここに人参やカボチャなどの色の濃い野菜を入れるとエリンギにあまり含まれていないを補うことができますのでおすすめです。

電子レンジでエリンギとピーマンの肉巻きチーズ

縦に割いたエリンギと細く切ったピーマンを薄切りの豚肉で巻いて電子レンジで加熱。最後にチーズをのせて、軽くトースターで溶かして焦げ目をつけたら完成です。電子レンジで加熱することで、手軽に調理することのできる一品です。

チーズのカルシウムをエリンギのビタミンDで効率良く摂取することができるだけではなく、豚肉のたんぱく質や脂質はエリンギに含まれるビタミンB2、B6によってエネルギー代謝を助け、効率良く利用することができます。

さらに、ピーマンに含まれるビタミンCは栄養バランスを補ってくれます。電子レンジで時短調理することで、できる限りビタミンCを守った調理ができます。

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まとめ

一年を通して、手軽に美味しく食べることのできるきのこは、家庭の食卓においてとてもなじみ深い食材の一つです。

さまざまなきのこの中でも、エリンギは味や風味にクセが少なく幅広い世代の方々に好まれます。それだけではなく、エリンギは同じきのこの中でも栄養素が豊富に含まれる優秀な食材であり、その魅力を十分に感じていただけたのではないでしょうか。

ぜひ、今日のお買い物できのこを買われる際はその一つにエリンギを加えてみましょう。さまざまな食材と相性の良いエリンギを活用して、栄養満点の食事を楽しんでくださいね。

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この記事を書いた人:佐藤幸穂

この記事を書いた人:佐藤幸穂この記事を書いた人:佐藤幸穂

保有資格:管理栄養士・フィットネスインストラクター
大手スポーツクラブのインストラクターを退職後、管理栄養士免許取得のため大学に入学。 その後、スポーツクラブを併設するクリニックに就職し、運動と栄養の両方を指導。 述べ1500人以上の指導に携わる。 並行して、フリーの管理栄養士としても活動を広げ、企業とのイベント企画・パーソナルダイエット・道の駅プロデュース・栄養コラムの執筆など既存の管理栄養士に囚われない自由な活動を行っている。

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