【管理栄養士が紹介】枝豆には男女とも嬉しい栄養素がいっぱい!おやつ感覚で栄養補給

枝豆

ビールのおつまみで定番の食品といえば、枝豆。嫌いな方も少なくお酒を飲む人はもちろん、飲まない人でも好まれる食品です。枝豆はお酒のおつまみだけではなく、スイーツや飲み物に活用されるなどとても使い勝手のよい食品としてさまざまな場所で活躍しています。

このなじみ深い食品の枝豆ですが、実はその小さい見た目のイメージ以上に、豊富な栄養素を含んでいて健康にもとても嬉しい食品であることをご存知でしょうか。

特にお酒を飲む人や、女性に嬉しい健康パワーを含んでいるとされており、ぜひとも積極的に取り入れていただきたい食品です。今回は健康に良く、食べても美味しい魅力たっぷりの枝豆についてご紹介したいと思います。

女性にも嬉しい枝豆のもつ栄養素・成分の効能は

では、枝豆にはどんな魅力があるかご紹介したいと思います。枝豆は栄養素を豊富に含む野菜の中でも、特に多くの種類の栄養素を含んでいる珍しい野菜の一つです。そのため、多くの方々の悩みに幅広く活躍できると言えます。

まず、お酒を飲む際に身体への負担を最小限に楽しみたい方食事で摂った糖質や脂質を効率よくエネルギーとして燃やしたい方に最適な食品です。さらに今注目されているたんぱく質をしっかり身体に取り込んで活用したい方にとても高い効果を期待できます。

それだけではなく、閉経後の女性に多いホルモンバランスの乱れや骨粗しょう症が気になる方、塩分の摂りすぎを含めて高めの血圧が気になる風邪をひきやすい身体を丈夫にしたいなど、身体の症状にお悩みの方にも枝豆の栄養効果は活躍を期待することができます。

これだけでも、幅広い効果がある枝豆の栄養効果ですが実際にどんな栄養素がどんな効果をもたらしてくれるのかを、次に細かくご説明させていただきます。

ビタミンB1

枝豆に豊富に含まれている栄養素のなかで、まず注目したいのが「ビタミンB1」です。

ビタミンB1は身体づくりには欠かせません。さらに、安全にお酒を飲む際にも欠かせない栄養素の一つです。

ビタミンB1の主な役割は、糖質の代謝です。摂取した糖質はエネルギーへと燃やされる際にビタミンB1を必要とします。不足するとエネルギー産生ができなくなってしまい、いわゆる代謝が悪い状態になってしまいます。エネルギー産生が滞るので、元気がでず身体がダルい・重いと感じるようになります。

加えて、疲れの元である乳酸の再利用にもビタミンB1が必要です。

さて、次はアルコールとビタミンB1の関係をご紹介します。

体内に入ったアルコールは、アルコールを分解する酵素によって無毒の状態になってから尿として排出されます。その際に、ビタミンB1が必要となります。

ビタミンB1が不足すればこの処理は滞り、アルコールが身体に残った状態になります。アルコールを習慣的に飲んでいると、ビタミンB1が不足しがちになります。

枝豆を小皿1盛り程度(約100g)食べると、1日に必要なビタミンB1の1/2以上を摂取することができます。

枝豆

マグネシウム・カルシウム・ビタミンK

次に枝豆に含まれる栄養素で注目すべきは、骨粗しょう症予防効果の高いミネラルの「マグネシウム」「カルシウム」「ビタミンK」をバランスよく含んでいる点です。

女性だけでなく、男性も年齢と共に深刻化していく骨粗しょう症。特に女性は閉経を迎えるとその危険性が高まるとされています。骨を強くするために、日常的に乳製品からカルシウムを摂るように意識されている方も多いのではないでしょうか。

しかし、乳製品を中心にカルシウムを摂るようにすると、脂質や糖質を余分に摂りすぎてしまう心配があります。さらに、驚くべきは骨粗しょう症の予防にはカルシウムだけでは不十分ということです。

骨はカルシウムだけではなく、さまざまなミネラルから構成されておりマグネシウムもその一つです。マグネシウムは骨の構成成分としてではなく、体内のさまざまな反応の補助をする役割もあるため、体内のマグネシウムが不足すると骨から放出して補うようになっています。そのため、カルシウムを十分に摂っていても骨粗しょう症になる可能性があります。

また、マグネシウムはカルシウムと拮抗して筋肉の収縮を調整しています。そのため、血管を広げて血圧を下げる役割も担っているので、高血圧の予防にも重要です。

さらに、骨を強くするには骨の密度も重要ですが、その骨自体の強度も重要です。いくら骨の密度があっても強度がもろいと意味がありません。その強度を向上させるためには、骨にコラーゲンを蓄えて弾性を上げる必要があります。そこで必要になるのがビタミンKです。

ビタミンKは骨の吸収(破壊)を抑制して、形成を促進するだけでなく長期的に摂取することで特に閉経後の女性に対して、骨の強度を改善する効果が見られたと報告されています。骨粗しょう症予防や高血圧の予防に必要な、これらの栄養素がまとめて枝豆には入っています。

枝豆を小皿1盛り程度で、それぞれの栄養素が1日に必要な摂取量の1/3は摂取することができます。また、冷凍された枝豆でもその量はあまり変わりなく摂取できます。

参考文献:鈴木啓章,「ビタミンKの健康栄養機能に関する最近の知見」オレオサイエンス,14-12,555-561(2014)

ビタミンC

枝豆は、大豆が未成熟の状態ですが、種類が同じ大豆にはほとんど含まれていないビタミンCが豊富に含まれています。

ビタミンCは身体のあらゆる場所で必要とされている非常に重要なビタミンで、全身の細胞を構成するコラーゲンを生成する際に必要です。コラーゲンというと肌の美容をイメージされる方が多いと思いますが、コラーゲンは肌だけでなく骨を始めさまざまな組織にも多く含まれています。

身体の中にはビタミンCが一定量存在していますが、食事からの摂取が極端に少ないとコラーゲンの生成が阻害され、作られなくなってしまいます。するとコラーゲンが存在していた全身の細胞がもろくなり、ささいなことで壊れて骨折や出血をしてしまうようになります。

これがビタミンC不足から起こる壊血病という疾患です。皮膚がもろくなると感染症にもかかりやすくなるため、風邪の予防だけでなく全身を丈夫に保つためにはビタミンCは欠かせません。また、ビタミンCはビタミンA・Eと合わせて抗酸化作用の強いビタミン、通称ビタミンACE(ビタミンエース)と呼ばれます。

抗酸化作用とは、身体の中で日々発生する活性酸素によって酸化(老化)する細胞を守ってくれる作用です。これによって細胞はいきいきとした状態を長く保つことができます。

枝豆を小皿1盛り程度食べると、ビタミンCは1日に必要な量の約1/2以上を摂取することができます。

参考文献:佐藤 守、吉中 禮二,「ビタミンCとコラーゲンの生成」日本農芸化学会誌,64-12,1850-1853(1990)

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大豆イソフラボン

みなさんの中で、枝豆が大豆であることを知らない方も、いるのではないでしょうか。

枝豆は成熟する前の大豆であり、大豆に含まれる栄養素は枝豆にも含まれています。その栄養素の中でも、大豆といえば大豆イソフラボンというポリフェノールが有名です。

大豆イソフラボンは女性ホルモンの役割を担ってくれるだけではなく、血圧降下作用も報告されています。

枝豆にも含まれているので、大豆製品と同じように積極的に取り入れたいですが、枝豆は未熟な状態なので、成熟した大豆と比較して大豆イソフラボンの含有量は少なくなります。そのため、食事では大豆製品と一緒に取り入れていきたいですね。

栄養を逃さない枝豆の美味しい食べ方

枝豆

これまでに枝豆に含まれる主な栄養素と、その栄養効果についてご紹介してきました。手軽に食卓に取り入れやすい枝豆ですが、食事に取り入れる上で美味しく食べることはもちろん、その栄養効果を最大限に生かすように摂っていきたいですね。

そこで次はそんな身体に嬉しい枝豆の栄養効果を最大限に活かした、食べ方のポイントをご紹介したいと思います。

枝豆は茹でない!

枝豆は茹でて食べるというイメージを持っている方が多いと思います。しかし、枝豆に豊富に含まれるビタミンCは水に溶ける性質があるため、茹でてしまうとビタミンCは約50%がお湯に流れ出てしまうと言われています。さらに、代謝を助けるビタミンB1も同じく水に溶ける性質を持っています。そのためしっかり茹でてあがった枝豆は大切な栄養素のほとんどが流れ出た残りかすになってしまいます。

そこで、枝豆を加熱調理する時におすすめしたい方法が、フライパンで蒸し焼きにすることです。少し水を振りかけて弱火で蒸し焼きにすると、栄養素の流出をできる限り防止することができるだけではなく、焦げ目がつくので香ばしい香りを加えることができます。

油と一緒に食べる!

枝豆に含まれるビタミンKは脂に溶ける性質があります。そのため、枝豆をそのまま茹でただけでたべてしまうより、油脂や肉・卵など脂質を含む食品と一緒に食べることで、腸での吸収が良くなります。

そこでフライパンや電子レンジで蒸し焼きにした枝豆に、オリーブオイルと塩で味付けしてイタリアン風に、だし巻き卵にさやから出した冷凍枝豆を入れて彩をよくしてみましょう。簡単なアレンジで脂質と一緒に食べる事ができます。

これにより、栄養バランスを整え脂溶性ビタミンのビタミンKの吸収をよくして、いつもと少し変わった味付け、風味を楽しむことができます。

また、サラダにも冷凍枝豆を活用してみましょう。緑色を加えて見た目に鮮やかになるだけではなく、手軽に栄養バランスを整えてくれます。その際に使用するドレッシングは、オリーブオイルやアマニオイルなど、健康に良い油を使用するように意識しましょう。

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冷凍しても栄養は失われない?枝豆のおすすめ保存方法

冷凍技術が進歩し、スーパー・コンビニなどいろいろなところで冷凍枝豆が買えるようになった現代。冷凍された枝豆には栄養素がちゃんと含まれているのか心配ですよね。実際、枝豆をはじめとした多くの野菜に含まれているビタミンCなど水溶性のビタミンは、多少冷凍されることによって細胞が壊れて流れ出てしまうことはあっても、そこまで大幅に劣ることがないと言われています。

豆類の枝豆は、葉物野菜と比較して、固さがあるため冷凍することによるビタミンCの流出は抑えることができます。

長期保存もできるので、生で買ってきた場合も冷凍保存をおすすめします。

枝豆は買ったらすぐにそのまま冷凍

枝豆は夏に旬を迎えます。スーパーでも、夏の時期になると枝付きの枝豆を見る機会もあると思います。新鮮な枝豆を生で買ってきたら、水洗いしてしっかりと水気を切ったら、できるだけすぐに保存用の袋にいれて冷凍します。

買ってきた生の枝豆は呼吸をしており、そのままではどんどん劣化して栄養素が失われてしまいます。

一番新鮮な状態で冷凍すると、枝豆は休眠状態になります。

そのままで約1か月は保存が可能であり、冷凍されることで細胞が膨張し次に解凍したときに加熱したあとと同じように柔らかくなります。そのため冷凍保存しておいた枝豆を使用する際には、あらかじめ茹でたり、電子レンジで加熱したりする必要もなく、冷凍されたまま調理すれば問題ありません。

まとめ

これまでに、お酒のおつまみという印象の強かった枝豆ですが、栄養素をとても豊富に含んでいることが、お分かりいただけたと思います。

お酒を飲む人にとっては、とても理にかなったおつまみであり、それだけにとどまらず、お酒を飲まない人から特に女性にも積極的に摂ってほしい嬉しい栄養素がたくさん詰まっています。

普段の食卓にも彩を加えるだけではなく、冷凍枝豆を活用すれば、手軽に栄養バランスが整うことも嬉しいポイントです。

ぜひ今日の食卓から、手軽で美味しい枝豆を登場させてみましょう。

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この記事を書いた人:佐藤幸穂

この記事を書いた人:佐藤幸穂この記事を書いた人:佐藤幸穂

保有資格:管理栄養士・フィットネスインストラクター
大手スポーツクラブのインストラクターを退職後、管理栄養士免許取得のため大学に入学。 その後、スポーツクラブを併設するクリニックに就職し、運動と栄養の両方を指導。 述べ1500人以上の指導に携わる。 並行して、フリーの管理栄養士としても活動を広げ、企業とのイベント企画・パーソナルダイエット・道の駅プロデュース・栄養コラムの執筆など既存の管理栄養士に囚われない自由な活動を行っている。

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