【管理栄養士が選ぶ】胃が弱った時におすすめの消化にいい食べ物とは

「最近、胃が疲れているな」と感じることや「胃が弱っている時に、何を食べたらいいのだろう?」と悩むことがあるのではないでしょうか。

胃が疲れている時や弱っている時は、できるだけ胃に刺激や負担をかけない食べ物を選ぶことが大切です。

今回は、胃の調子がおかしいなと感じる時に食べ物を選ぶコツや、簡単で栄養満点の胃にやさしいレシピをお伝えしていきます。

消化にいい食べ物を選ぶポイント3つ

胃が弱った時は、消化吸収のいい食べ物を選ぶことが大切になります。

胃にやさしい食べ物を選ぶ時のポイントを3つお伝えしていきます。

胃に留まる時間が少ない食べ物を選ぶ

胃に留まる時間が短い食材ほど消化の負担がかかりませんので、胃への負担は軽くなります。ですので、食後に胃に留まる時間が短いものを選ぶようにしましょう。

食べ物が胃に留まる時間(胃内停滞時間)は、①炭水化物→②たんぱく質→③脂質の順に短く、脂質の多い食品は、胃に留まる時間が長いので、食べ過ぎに注意しましょう。

また、食物繊維は人の消化酵素では消化されにくい栄養素です。

食物繊維はゆっくりと腸内を進むことで良い便を作ってくれる利点がありますが、胃に留まる時間が長いので、胃が弱っている時は気をつけましょう。

胃を刺激する飲食物は避ける

胃の刺激になる食べ物や飲み物などは、胃酸の分泌を促進して、胃に負担をかけてしまいます。食欲がないからといって、香辛料の効いたスパイシーな食事を摂るのはなるべく控えましょう。

冷たい飲み物や熱いものを摂取する時は、体温との温度差があると胃の刺激になります。常温のものや加熱後に少し冷ましたものを摂ることをおすすめします。

たんぱく質やビタミンなどの栄養素が摂れる食べ物

胃が弱った時は、うまく栄養素を吸収することができずに栄養不良になることがあり、普段より食欲がなく食事も偏りやすくなります。

たんぱく質やビタミンなどの栄養素は調子を整え、身体の組織を作るために必要です。

栄養不足を防ぐために、たんぱく質やビタミンなどの栄養素を含む食べ物を選ぶと良いでしょう。

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胃が弱っている時に極力選ばない方がいい食べ物は?

ここまで、消化にいい食べ物を選ぶポイントについてお話しましたが、胃が弱っている時に避けた方が良い食べ物は具体的に何があるのでしょうか。

ここからは、その控えるべき食材について詳しく紹介していきます。

食物繊維の多い食べ物

食物繊維は、繊維質が消化されないまま体外へ排泄されるため、胃での消化の際に負担が発生してしまいます。食物繊維の多い食材はなるべく避けるようにしましょう。

穀類の中では、玄米、雑穀米などは食物繊維を多く含んでいます。

身体に良さそうだからと玄米粥にするのではなく、白米のお粥にしましょう。

野菜だと、ごぼう、たけのこ、れんこん、ふき、セロリ、とうもろこしなどが食物繊維を多く含みます。根菜類や繊維質なものには食物繊維が多く含まれるので注意が必要です。

食物繊維が多く含まれているのか分からない場合は、できるだけ細かく繊維を切るようにして刻んだり、煮込んだりして調理しましょう。繊維を刻むことによって胃の負担をいくらか軽減できます。

脂質が多い食べ物

脂質は、脂身や油を使用した料理に多く含まれます。

揚げ物、油っぽいラーメンやパスタ、脂身の多い魚、鶏皮つき肉や牛豚のばら肉など、脂質の多い食べ物は控えましょう。

刺激の強い飲み物

炭酸飲料、濃いお茶、コーヒー、アルコールなどは、胃に刺激のある飲み物です。胃の弱っている時には、あまり摂取しすぎないように気をつけてください。

飲み物の温度にも注意が必要で、冷たい飲み物を急に飲むと胃に刺激を与えてしまいます。胃が弱っている時は、常温に近い飲み物を摂るようにしましょう。

胃にやさしい消化がいい食べ物とは?

胃にやさしい消化がいい食べ物は、具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。

胃の調子が悪い時でも食べやすい、胃にやさしい食べ物について紹介していきます。

麺類

麺類では、うどんやそうめんなどは消化が早くおすすめです。

食欲がない時でも食べやすいので、胃が弱っているなと感じる時には皆さんよく食べるかもしれません。

麺類の注意点ですが、ラーメンやパスタなど油を多く使う料理の際は食べるのを控えましょう。胃もたれの原因になる可能性があります。

魚貝類

魚には、たんぱく質が豊富に含まれており、身体の組織を作るために必要です。

タラなどの白身魚や鮭、魚の加工食品としてはんぺんなどがおすすめです。

脂が乗っている魚やタコやイカなど硬い魚介類は、消化しにくいものになるので、胃が疲れている時は、控えた方がいいですね。

豆腐

豆腐は、大豆から作られているため、たんぱく質が豊富で低脂質な食べ物です。

大豆から豆腐を製造する過程で、多くの食物繊維がおからとして取り除かれているため、豆腐自体の食物繊維含有量は少なく、消化のいい食べ物になります。

果物

果物にはビタミンが多く含まれており、身体の調子を整えるために必要です。

しかし、果物には消化しにくい食物繊維が多く含まれる場合があるので、選び方に注意が必要です。

バナナやりんご、メロン、果物の缶などはおすすめですが、パイナップルは繊維質が多いため控えた方が良いですね。

刺激の少ない飲み物

刺激の多い飲み物とは、冷たすぎる飲み物やコーヒー、アルコールなどが当てはまります。

刺激のある飲み物は胃酸の分泌を促し、胃に負担がかかってしまうため、胃にやさしい飲み物を選ぶことが大切になります。

胃にやさしい飲み物として、常温の水や白湯、麦茶、経口補水液、果汁100%のジュース(りんごジュース)などが挙げられます。

そのほかにも甘味料の添加されていない甘酒は自然な甘さなのでおすすめです。

胃の不調は、胃液の胃酸の分泌と粘液のバランスが乱れた時に起こりやすいのですが、この時ミネラルが不足して脱水状態になりやすいので、水分補給を忘れないようにしましょう。

胃にやさしいおすすめレシピ3選

具合が悪く料理をする元気がない方でも簡単に作ることができる胃にやさしい料理を紹介します。家の冷蔵庫にあるもので作れるようなお手軽レシピをお届けします。

食欲がない時にもおすすめの「卵とじうどん」

うどんは消化吸収がよく、つるつると食べやすいので食欲がない時にもおすすめです。胃にやさしい食べ物ランキング上位の定番ですね。

かけうどんだけでなく、鶏肉や卵を溶いて入れることで栄養も摂れます。食物繊維の少ない野菜を少量足すことでビタミンなどの栄養素も補えます。

※写真はイメージです。

  • 材料(1人分)

・うどん…1玉

・卵…1個

・鶏肉…30g

・白菜…約1/2枚

・ほうれん草…30g

・めんつゆ…約50㎖

・水…150㎖~200㎖(めんつゆ3倍濃縮の場合)

  • 作り方

①白菜とほうれん草を食べやすい大きさに切る。

②鍋に分量の水とめんつゆを入れて煮立たせ、鶏肉、白菜を入れて中火で加熱する。

③うどんとほうれん草を入れて弱火~中火で3分ほど、野菜に火が通るまで煮込む。

④最後に溶き卵を回し入れて完成。

ポイント:白菜やほうれん草は、入れすぎると食物繊維が多くなるため、少量にすると良いでしょう。

消化しやすくするために、柔らかく煮ることがポイントです。

身体が喜ぶ「あったか湯豆腐」

豆腐は胃にやさしく、食欲がない時でも食べやすいのではないでしょうか。

冷たい食べ物は胃に刺激を与えることもあるので、冷奴より湯豆腐にして食べるようにしましょう。

白身魚や大根も一緒に煮込むと贅沢な湯豆腐ができます。また、大根はおろしてみぞれ煮にするとさらに消化に良くなるのでおすすめです。

※写真はイメージです。

  • 材料(1人分)

・絹ごし豆腐…1/2丁

・白身魚…1切れ

・大根…1/8本

・鰹だし…小さじ1

・水…300㎖

  • 作り方

①豆腐を食べやすい大きさに切る。大根は千切りにする。

(みぞれ煮にしたい場合は、すりおろす)

②鍋に分量の水と鰹だしを入れて煮立たせ、大根を入れて加熱する。

③大根が柔らかくなったら白身魚と豆腐を加えて加熱し、アクを取り完成。

※つけダレは、ぽん酢などお好みで。

やさしい味でほっこりする鮭の蒸し焼き

たんぱく質やビタミンがバランスよく含まれ、胃にやさしい食材でもある鮭を使った一品。

電子レンジで簡単に作ることができるので、料理をする元気のない時にでも挑戦しやすいレシピです。白菜の水分で蒸しているのでやさしい味付けになります。鮭を選ぶ時はなるべく脂身の少ないものを選びましょう。

  • 材料(1人分)

・生鮭…1切れ

・白菜…1/2枚

・ぽん酢…小さじ1

・酒…小さじ2

・塩…小さじ1/4

・こしょう…少々

  • 作り方

①白菜を食べやすい大きさに切る。

②耐熱容器にクッキングシートを敷き、白菜→鮭の順にのせる。酒、塩こしょうを振り、クッキングシートで包む。

③②を電子レンジで加熱する。(600wで4分程度)

④ぽん酢をかけて完成。

もっと消化を良くする調理の工夫

普段作っている料理でも、調理を工夫することによって、さらに消化を良くすることができます。調理のポイントとして大切なのは、できるだけ加熱調理をすることです。油を使い加熱調理するより、煮る・蒸す・茹でるといった調理法がおすすめです。油を使うと胃に負担がかかりやすいので気を付けましょう。

また、なるべく柔らかく調理し、適度に水分を含めて煮込むことも大切です。

繊維の多い食材は、繊維を断つように切ったり、すりおろしたりすることで消化をよくすることができます。

味付けに関しては濃い味のものは消化が悪く、胃に負担がかかりやすいので、いつもより少し薄いくらいにするとちょうど良い味付けになるでしょう。

今回は胃が弱った時におすすめの消化にいい食べ物を紹介しました。

胃が疲れている時や弱っている時は消化にいい食べ物や調理法を選ぶことが大切ですが、それ以外にも、食事の際によく噛んでゆっくり食べることも大切です。

調子が悪い時は、今回紹介したような胃にやさしい食事法を取り入れてしっかりと身体を休めましょう。

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この記事を書いた人:日下緑

この記事を書いた人:日下緑この記事を書いた人:日下緑

保有資格:管理栄養士 調理師
2010年管理栄養士過程を卒業後、給食委託会社で給食管理・大量調理を経験し2012年に調理師免許を取得。その後病院にて管理栄養士として勤務、日々生活習慣病の患者様と接している中で予防医療・食生活支援等の食育の必要性を実感。人生100年時代、健康で自分らしい生き方を歩むために「食の大切さ」を伝えていきたいと思いコラム執筆などに携わり、食と健康のサポートをしている。

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