さくらんぼの栄養とは?品種や保存方法を管理栄養士が解説!

ころんとしていて光沢がある赤い果実が見た目にかわいいさくらんぼ。一口で食べやすく、甘みと酸味のバランスが良いジューシーな実についつい手が伸びてしまいます。

しかし、さくらんぼは旬が短くスーパーに並んだと思ったら、あっという間に売り場から無くなっている果物です。

今回はさくらんぼが食べられる短い旬の時期をしっかり押さえ、さくらんぼに含まれている栄養価、品種による味の違い、正しい保存方法についてお伝えします。

 さくらんぼのもつ栄養素と効果とは

さくらんぼは可食部100gあたり60kcalのエネルギーを持ちます。果物の割にたんぱく質や脂質を少量ずつ含んでいます。国産のさくらんぼは1つ8~12gで実の重さの約1割がタネです。よって、1粒当たり約5kcalと考えて良いでしょう。

さくらんぼには葉酸が多く含まれており、貧血ぎみの方や妊活中の方に大変おすすめの果物です。

便の量を増やす食物繊維

さくらんぼ可食部100g中には1.1gの食物繊維が含まれています。

食物繊維には水溶性と不溶性の二種類があり、それぞれ特徴があるのですが、さくらんぼの食物繊維は主に不溶性の食物繊維です。

不溶性の食物繊維は便のカサを増やし、腸を刺激して便を排出することを促す働きがあります。

貧血予防に!葉酸

さくらんぼは100gあたり38μgの葉酸を含みます。

葉酸は細胞分裂を正常に行うために必要な栄養素です。血液中の赤血球を生成する際にも細胞分裂が正常になされるかどうかは重要なポイントで、葉酸が不足していると赤血球に異常が出てしまい貧血の原因にもなります。

また、胎児の成長にも重要な役割があるため、妊活中や妊娠初期の妊婦には多めに摂取していただきたい栄養素です。

さくらんぼは水で洗えばすぐに食べられるので、葉酸補給にはピッタリの食材ですね。

食欲増進に!クエン酸

さくらんぼの酸味はクエン酸によるものです。

クエン酸は疲労回復を早める働きがあるほか、酸味によって胃液の分泌を促進させて消化吸収を改善してくれます。

「食が細くなってきた」「食欲がない」という方にはクエン酸を含んでいるさくらんぼを間食や食前に数粒おすすめします。

さくらんぼの品種

私たちの生活になじみ深いさくらんぼですが、たくさんの品種があることをご存知でしょうか。アメリカンチェリーと佐藤錦は有名ですが、その他にも何十種類もの品種があります。今回は数あるさくらんぼの品種の中から特徴的な5品種をご紹介します。

佐藤錦

山形県で品種改良されてできた品種です。大正時代からできた品種で大変有名な品種で、小ぶりな実は熟すと黄色みがかった赤色になります。甘みと酸味のバランスが良く、「さくらんぼといえばこれ!」という味と見た目。

6月上旬ごろから収穫が開始されます。

高砂

アメリカ原産のさくらんぼ。佐藤錦よりもずっと昔に流通し始めた品種で、今もなお作り続けられています。甘さの中にも酸味がしっかりしていてでさっぱりとした味は、上品さを感じられますよ。

果実は小ぶりで、6月の初めに流通する品種です。

紅秀峰

佐藤錦を親に持つ、山形県で平成3年に品種登録された比較的新しい品種です。大玉で食べ応えがあり、果肉が硬めで輸送性と日持ちに優れた品種です。甘みが強く、熟すと真っ赤に色づきます。6月下旬から7月にかけて収穫できます。

佐藤錦の血を引いているうえに大玉なので、佐藤錦が好きな人にはおすすめの品種です。

アメリカンチェリー

アメリカンチェリーは国産のさくらんぼよりも大ぶりで甘みが強く、カロリーも100gあたり66kcalとやや高め。

皮が暗褐色で、果肉も褐色がかかった黄色をしています。果肉がしっかりしているので輸送に向いています。

月山錦(がっさんにしき)

「さくらんぼの女王」とも呼ばれる、黄色い実のさくらんぼ。酸味が少なく甘みが強い品種です。

熟しすぎると実が茶色っぽくなり見た目が悪く、栽培しにくいことから生産量は少ないです。こだわりのある八百屋やデパートで見つけたらラッキー!ぜひ召し上がってみてください。

旬とおいしいさくらんぼの選び方

国産のさくらんぼの旬は6月~7月。たった一か月しかない旬なので、さくらんぼが好きな方は短い旬を思う存分楽しんでください。

おいしいさくらんぼを見分ける方法は、実がふっくら大きくてツヤがあるものの方が鮮度が良いです。さくらんぼはパック詰めで売られていることがほとんどなので、色が濃いものが多いパックを選びましょう。

また、鮮度を見分ける重要な部位が枝。さくらんぼについている枝の部分がしなびていないものが新鮮です。

おいしさを保つさくらんぼの保存方法

さくらんぼは常温で売られていることがほとんどです。これは、温度や湿度の変化に弱いさくらんぼを収穫後から食卓に上がるまでなるべく環境を変えずに販売するためです。

保管する場合は冷暗所へ。ただし、さくらんぼは保管に向かない果物なので、なるべく早めに召し上がってください。

さくらんぼを取り寄せる場合は冷蔵で届く場合もあるので、冷えている場合は冷蔵庫で保存しましょう。

生のさくらんぼを鮮度の良いまま食べることが難しい場合、ジャムやコンポートに加工することは可能です。

冷凍保存もできますよ。お好みで枝を取り、軽く洗って水分を取った後は密閉袋に重ならないように入れて冷凍しましょう。

食べるときは常温に2~3分出してから食べるとシャーベットのような食感を楽しめます。完全に解凍してしまうと、ぐちゃっとした食感になってしまうので、冷凍さくらんぼは半解凍で食べることをおすすめします。

さくらんぼを使ったレシピ

さくらんぼは生で食べる事が多いかもしれませんが、ジャムやコンポートなどに加工することもできます。どちらも簡単で手間が少ないので料理初心者の方でも気軽に作ることができますよ。

さくらんぼの種は「ストレーナー」という専用の種抜き器を使うか、包丁で半分に切って取り出しましょう。

さくらんぼジャム(作りやすい量)

さくらんぼ(種付きで400g)の種を取り除き鍋に入れ、砂糖(種を取り除いたさくらんぼの30%)を入れてかき混ぜ、1時間ほど放置する。水分が出てきたら中火で煮立たせ、アクを取りながら弱火でコトコト30分ほど煮込む。カサが2/3ほどになれば完成。

煮沸した瓶に入れて保存すると3か月以上日持ちします。

さくらんぼのコンポート(作りやすい量)

さくらんぼ(種付きで400g)の種を取り除き鍋に入れ、白ワイン(50㏄)、砂糖(80g)を入れて中火で加熱し煮立たせる。アクを取りながら弱火~中火10分間煮込み、レモン汁(大さじ1)を入れて1分ほど煮れば完成。

こちらも煮沸した瓶に入れれば日持ちしますが、糖度が低いので1か月をめどに食べ切りましょう。

まとめ

今回はさくらんぼの栄養価や品種、保存方法などをお伝えしました。ころんと小さくてかわいいさくらんぼにも、たくさんの栄養がつまっていることがわかりましたね。

さくらんぼは旬が短いので、好きな方は6~7月に多めに買い冷凍保存やジャムなどにして長く楽しんでみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人:井澤綾華

この記事を書いた人:井澤綾華この記事を書いた人:井澤綾華

幼少期から畑で土いじりをしながら育ち、野菜を料理するのも食べる事も大好き。
管理栄養士・栄養教諭第一種の資格を取得。
今は農家の嫁となり、1男1女の母。
農作業をしながら管理栄養士として企業の食に関する執筆作業や栄養価計算、レシピ開発等を行う。

ブログ:https://izawa-farm.com/blog 
インスタ: @izawa_ayaka

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