カリフラワーの持つ栄養とは?おすすめの調理法や料理を管理栄養士が教えます

カリフラワー

皆さんは普段の食事にカリフラワーを取り入れていますか?ブロッコリーと比べると登場頻度が少ないように感じるカリフラワーですが、実は身体に必要な栄養素をたくさん含んでいるのです。

昨今の「低糖質ブーム」も重なりカリフラワーをご飯やマッシュポテトの代わりに食べたり、カリフラワーライスの冷凍食品が流通したりと人気が上昇してきていますが、実際にはどんな栄養が含まれていて、どんな健康効果があるのでしょうか。

カリフラワーの栄養を丸ごと摂取できる料理と併せて紹介していきます。

カリフラワーに含まれる栄養素の効能とは

カリフラワーはブロッコリーやキャベツと同じケールを祖先とする野菜で、アブラナ科の一種。名前の由来は「花キャベツ」を意味しています。

免疫力強化、美肌効果、高血圧予防、便通改善、ダイエット効果・・・カリフラワーに多く含まれる栄養素には私たちの身体にとってメリットのある働きがたくさんあります。

日常の食事でこのような健康改善をしていきたい方にとって、カリフラワーはおすすめの食品です。

では、カリフラワーの持つ栄養と効能にどんなものがあるか、詳しく見ていきましょう。

ビタミンC

ビタミンCには抗酸化作用があり、免疫をはじめとして私たちの身体を守るために欠かせない栄養素です。

カリフラワーのビタミンC含有量は淡色野菜の中でもトップクラスで、生のカリフラワー100gあたりのビタミンCが81mgとキャベツの2倍にも匹敵する量です。

ビタミンCは水溶性のため、調理の際に水に溶け出てしまいやすい性質を持ちますが、茹でた際のビタミンCの損失についてカリフラワーとブロッコリーを比較すると、ブロッコリーでは6割を超えるのに対し、カリフラワーでは3割程度に抑えられるため、カリフラワーは比較的調理に向いている食材といえます。

ビタミンCは私たちの身体をさまざまなストレスから守る重要な働きをするので、不足しないように摂取したいところ。ストレスとは精神的なものだけでなく、風邪や病気にかかったとき、激しい運動をしたとき、紫外線・喫煙・騒音・暑さ寒さといった外的要因も含みます。

また、コラーゲンの生成を助けたり、メラニン色素の沈着を防いだりする作用もあるため、しわやシミが気になる方には嬉しい美肌効果が期待できます。

カリウム

カリフラワーにはカリウムが豊富で、生のカリフラワー100gあたり410mgが含まれています。生の状態ではブロッコリーに少し劣るものの、茹でた状態ではブロッコリーで210mg、カリフラワーで220mgと、ブロッコリーよりも高い含有量です。

カリウムは、身体に不可欠なミネラルの一種で、ナトリウムとともに体内の浸透圧を一定に保っています。浸透圧とは簡単にいうと、身体の細胞の内側と外側の間で水分を移動させる働きのことです。

野菜に塩を振ったときに水分が出てくるのを見たことがあるのではないでしょうか。これは、野菜の表面の塩分濃度が高くなったためにバランスを保とうと野菜の細胞内から水分が出てくるためです。

これらに似た働きが私たちの身体にも備わっており、カリウムは過剰に摂取したナトリウム(塩分)を体外に排出する作用や、体内の余分な水分を排出する作用があるため、むくみの改善や高血圧予防に期待ができます。

食物繊維

カリフラワーは健康な腸内環境の維持に役立つ食物繊維を豊富に含んでいます。

腸内環境というと乳酸菌をイメージする方が多いかもしれませんが、食物繊維も腸の健康にとって欠かせないものの一つです。

カリフラワーの食物繊維は100gあたり2.9g含まれており、副菜として50g摂取したと仮定すると、1食分の目標量の4分の1を補うことができます。

1日の食物繊維の目標量は50~64歳女性で18g以上、65~74歳女性で17g以上ですので、継続的な食物繊維摂取のためにカリフラワーが活躍するかもしれません。

中でも水に溶けにくい不溶性の食物繊維を多く含むため、腸で水分を吸収して便の量を増やしたり、腸の運動を活発にしたりして便通を改善してくれます。

腸の中が綺麗な状態でないと老廃物が溜まりやすくなり、栄養の吸収がスムーズにいきません。また、腸の健康は免疫、睡眠、美肌など私達の身体に密接に関わっていますので、日頃から整えておきたいですね。

低糖質

カリフラワーは90%が水分で組成されており、100gあたりのエネルギー量は27kcal、糖質量は2.3gととても少ないため、ダイエット中の方に人気が出ています。

「低糖質」という言葉は近頃よく耳にするかと思いますが、みなさんはそもそも糖質が何を指しているのかご存じでしょうか。

栄養学的には糖質と食物繊維を合わせたものを炭水化物と呼び、糖質は脂質・たんぱく質と同じく3大栄養素として重要な働きをしています。

一般に糖質と呼ばれるとき、炭水化物と糖質が混合されている場合がありますが、正しくは炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質ということになります。

糖質はごはんに含まれるデンプンや果物に含まれる果糖などを含み、その多くは消化されてエネルギーとして利用されます。それに対して食物繊維はヒトの消化酵素では消化されずに残る、難消化性の成分を指します。

糖質は摂取量が不足するとエネルギー不足で疲労感が出る、集中力が切れるなどの影響がありますが、過剰摂取により中性脂肪として蓄積され肥満の原因になる可能性も否定できません。

糖質の過剰摂取が気になる方や肥満予防をしたいという方には、低糖質であるカリフラワーは特におすすめです。糖質が少ないだけでなく、身体に必要な栄養も一緒に摂取することができる点がカリフラワーの良いところですね。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)
出典:厚生労働省/日本人の食事摂取基準(2020年版)

実はカリフラワーにはさまざまな種類が存在する

カリフラワー

「カリフラワー」と聞くと、多くの方が白い野菜を想像するのではないでしょうか。

普段は目にする機会が少ないかもしれませんが、カリフラワーには白以外にもグリーン、オレンジ、紫色をしたもの、そしてロマネスコやカリフローレという品種も流通しており、そのカラフルな見た目から観賞用としても使われています。

オレンジカリフラワー

通常カリフラワーは綺麗な白色にするために葉で覆って育てられますが、オレンジカリフラワーはむしろ日光に当てることで綺麗なオレンジ色になります。このオレンジ色は、β-カロテンという色素成分です。

β-カロテンは、にんじんやかぼちゃなどオレンジ色の野菜をはじめとした緑黄色野菜に含まれており、体内でビタミンAに変わり皮膚や粘膜の健康を保つ働きをします。

オレンジカリフラワーの品種は「オレンジブーケ」「オレンジ美星」などがあり、食感は白いカリフラワーとあまり変わりはありませんが、茹でるとオレンジ色がさらに鮮やかになるので加熱調理に向いています。

グリーンカリフラワー

グリーンカリフラワーは、ブロッコリーほど濃い緑ではない、明るい黄緑色をしたユニークなカリフラワーです。色がロマネスコに似ていますが種類も形も別物になります。

日本ではまだ知名度の低いグリーンカリフラワーですが「きみどり君」「遠州みどり花やさい」といった品種があります。

切った断面は表面近くが黄緑色で、中心に向かうにつれてクリーム色に近くなります。

加熱しても黄緑色はきちんと残るため、いろいろな料理に使うことができます。

味は普通のカリフラワーと大差ありませんが、茹でるとホクホクとしてほんのりとした甘みを感じられます。

ロマネスコ

イタリア・ローマを中心としたヨーロッパ発の伝統野菜「ロマネスコ」。色は黄緑色で、日本では「サンゴ礁」「うずまき」などの別名を持っています。

ロマネスコに特徴的なのは、フラクタル構造といわれる規則正しい模様です。

一見先が尖ってゴツゴツとしているのですが、よく見るとつぼみが美しく螺旋を描いて円錐を成しており、その一つ一つのつぼみもさらに螺旋状になっているのでなんとも不思議な見た目をしています。

ロマネスコの風味は、カリフラワーとブロッコリーを合わせたような味わいをしており、栄養価は他のカリフラワーと同様ビタミンCやカリウムを多く含みます。

その他にも、アントシアニンの抗酸化作用が期待できる紫色のカリフラワーや、コリッとした歯触りを楽しめるカリフローレなど、カリフラワーには実に多くの種類があります。

自然が生みだしたカリフラワーの豊かな彩りを、特別な日の献立に加えてみてはいかがでしょうか。

カリフラワーとブロッコリーの違いとは

形が似ていることから、同じ野菜だと思われがちなブロッコリーとカリフラワー。実はこの2つには、野菜としての分類や含まれる栄養素の量などに違いがあります。

ブロッコリーは緑黄色野菜、カリフラワーは淡色野菜に分類されますが、ブロッコリーが緑黄色野菜であるのはβ-カロテン含有量が100gあたり900μg と多いことが理由です。

緑黄色野菜とは、可食部100gあたりのカロテン含有量が600μg以上含まれるものを指します。カリフラワーにもβ-カロテンが含まれますが、可食部100gあたり18μgと基準よりごく少量のため、淡色野菜に分類されています。

このように、β-カロテン含有量においてこの2つの食材は大きく異なります。(カリフラワーの中でも、先ほど触れたオレンジカリフラワーにはβ-カロテンが比較的多く含まれています。)

また、カリフラワーとブロッコリーはどちらもビタミンCが豊富という特徴があります。

先述の通り、ブロッコリーは茹でた時にビタミンCが多く損失されますが、カリフラワーのビタミンCは茹でた際に栄養素が水に溶け出しにくいので、ビタミンCの損失を比較的少なくすることができます。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)
参考:厚生労働省/e-ヘルスネット「緑黄色野菜」

▼ブロッコリーの栄養についての詳しい情報はコチラ

ブロッコリーの持つ栄養素や成分を管理栄養士が解説!栄養を効率的に摂る食べ方もご紹介

カリフラワーに含まれる栄養成分を効率的に摂取するには

カリフラワー

カリフラワーにはさまざまな種類の栄養素が豊富に含まれていることをご紹介してきました。

これらの豊富な栄養素は、食べ合わせや調理方法によっては栄養素が失われることも、相乗効果が発揮されることもあります。栄養素をまるごと逃さず摂取できるよう、食べる際のポイントを解説していきます。

蒸し調理をする

カリフラワーは元々調理の際に栄養素が外に流れにくい特徴がありますが、蒸し調理もしくは電子レンジ調理をすることによって、さらに水溶性の栄養成分や旨み成分の流出を防ぐことができます。

茹でるときに栄養素をなるべく逃さないコツとしては、切らずに丸ごと茹でること、そして茹でた後には水につけずに冷まし、余熱で火を通すということ。

切ってから茹でた方が火の通りは早くなりますが、栄養素の損失という意味で考えると、切らずに茹でた方が断面の面積が少なくなるため、うま味が流れ出にくくなります。火を通りやすくしたい場合は、茎に隠し包丁を入れても良いでしょう。

また、水に栄養素が溶け出た汁ごと食べられるスープにすると、余すことなくカリフラワーの栄養を摂取することができます。

茎や葉の部分も食べる

カリフラワーは茎や葉の部分にも栄養が豊富に含まれており、甘みがあって美味しい部分でもあります。つぼみに比べると少し硬いですが、工夫をすればつぼみ同様に美味しく食べることができます。

捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ活用していきましょう。

皮を厚めにむいてスライスし、茹でることでそのまま食べることができます。よく火を通して柔らかく仕上げれば、甘み成分が出て優しい味わいを楽しめます。

ビタミンEと組み合わせて抗酸化作用アップ

カリフラワーに含まれているビタミンCは、同じく抗酸化作用を持つビタミンEと相互作用があることがわかっています。

ビタミンEは体内で役割を果たした後、自身が酸化すると効力を失ってしまうのですが、ビタミンCはなんとそれを再び活性化させることができるのです。ビタミンCとビタミンEをそれぞれ含む食品を一緒に摂取することによって抗酸化作用をより向上させられます。

ビタミンEを多く含む食品にはナッツ類やアボカドなどがあるので、サラダやドレッシングなど、カリフラワーと上手く組み合わせて摂取したいところですね。

カリフラワーを使ったおすすめ料理3選

カリフラワーライス

カリフラワーに含まれる栄養素を無駄なく摂取できる方法についてはわかりましたが、それでは実際にどんな料理にすると美味しく食べることができるのでしょうか?

カリフラワーの栄養をたくさん摂取できる料理を3つご紹介します。

カリフラワーの茎と葉のポタージュ

カリフラワーの茎と葉の部分を余すことなく摂取できるポタージュスープ。

汁ごと食べられるスープにすると、水に溶け出た栄養素までしっかりと摂取することができます。もちろん、つぼみの部分を入れても美味しいですし、血圧対策のできる玉ねぎを一緒に入れてカリウム摂取を意識しても良いかもしれません。

その他にも、カリフラワーの茎を用いた料理として、カリフラワーの茎のきんぴらなども食感を楽しめておすすめです。

カリフラワーとエビアボカドのタルタルサラダ

ビタミンCを多く含むカリフラワーと、ビタミンEを多く含むアボカドを一緒に摂取することのできる抗酸化対策メニューです。

この2つの栄養素は美肌作りには欠かせないもので、コラーゲンの生成やメラニン色素の抑制、皮膚の血流改善、ターンオーバー促進など、どれも重要な働きをしています。

タルタルを手作りすることで、卵とえびからたんぱく質も補給することができ、より健康増進に繋がります。タネをあらかじめ作っておき、ホットサンドの具として挟んでも美味しくいただける一品です。

カリフラワーライス

海外で発祥し、今では日本の飲食店でもメニューに登場するなど話題となっているカリフラワーライス。白米に比べ大幅にエネルギーや糖質がカットできヘルシーなことから、白米の代替食として食べられています。

白米とカリフラワーのエネルギー、糖質量を比較すると、その違いは一目瞭然です。

・白米(炊飯後100g)…エネルギー 168kcal / 糖質 35.6g

・カリフラワー(茹でた状態100g)…エネルギー 26kcal / 糖質 1.9g

仮に白米をカリフラワーに置き換えたとすると、エネルギーは8割以上、糖質は9割以上カットできることがわかります。

低糖質なだけでなく、私たちの身体にとって必要な栄養素まで一緒に摂取することのできるカリフラワーは、減量中の方や栄養バランスを良くしたい方におすすめです。

カリフラワーライスの活用方法としては、チャーハンやチキンライス、カレーライスなど、白米と同じように用いることができます。

販売されているカリフラワーライスを入手できなくても、自身でカリフラワーを刻んだりフードプロセッサーにかけたりすることで簡単に作ることができますので、ぜひご家庭でお試しください。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)

まとめ

今回は、カリフラワーの栄養や品種、料理についてご紹介しました。

今まであまりカリフラワーを家で食べていなかったという方も、カリフラワーのもつ健康作用について深く知ったことで、食事に取り入れてみようと思っていただけたら嬉しいです。

いつもと同じ献立に一品カラフルなカリフラワーを入れるだけで、パッと彩り豊かな食卓に変身します。ぜひ、自宅での食事時間を楽しいものにしてくださいね。

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この記事を書いた人:浅野 蘭

この記事を書いた人:浅野 蘭この記事を書いた人:浅野 蘭

保有資格:管理栄養士
大学で栄養学を学んだ後、委託給食会社で給食管理・大量調理を経験。 その後、管理栄養士キャスティング事業に携わりながら、様々なクライアントの企画提案や商品開発、プロモーション等に関わる。
多方面の企業と接するうちに、一般消費者から求められる情報を分かりやすく届けることの重要性を再確認。 現在はその想いを実現するため、健康・美容の知見を高めながら、記事執筆、レシピ考案、企画運営等を行っている。

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