皮にも栄養満点!ごぼうがもつ栄養素とおすすめの食べ方を管理栄養士が解説

ごぼう

みなさんはよくごぼうを料理に使われますか?

ごぼうは、ご飯と一緒に炊き込んだり、汁物に入れたり、または甘辛い副菜にしたり、主食から副菜にいたるまでさまざまな活用方法があり、日本人にはなじみ深い野菜の一つです。

ごぼうは皮も含めて、豊富な栄養素を含んでいます。

スーパーでごぼうを買う際、きれいに洗ってあるごぼうを買う方も多いと思います。土付きのごぼうは確かに処理に手間がかかりますが、そのままのごぼうを使うことでの身体に嬉しいメリットがあります。

そこで、今回は皮も含めたごぼうの魅力をまるごとご紹介したいと思います。

ごぼうに含まれる栄養素・成分の効能とは

ごぼうに含まれる栄養素はさまざまな栄養効果をもたらしてくれます。特に、身体の免疫機能を高めたい方、身体の老化を防いで元気な毎日を送りたい方、高血圧を予防したい方におすすめしたい栄養機能がごぼうには含まれています。

また、特にごぼうの皮には中性脂肪値や血糖値が少し気になる方、また大腸がんなどの腸の健康が気になる方などに嬉しいポリフェノールが含まれています。

では、次にその栄養素や成分について、ひとつずつご紹介したいと思います。

食物繊維

ごぼうに多い栄養素として、広く知られている一つが「食物繊維」です。食物繊維は「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類あることご存知でしょうか。

不溶性食物繊維は、水に溶けにくい性質を持っていますが、水分を吸収して膨らみます。食物繊維は消化されずにそのまま腸を通って腸壁を刺激することで便通を良くする効果があります。

水溶性食物繊維は水に溶ける性質があり、栄養素の吸収を緩やかにすることから食後の血糖値の上昇を穏やかにする効果があります。

また、ナトリウムやコレステロールを吸着して排出する効果もあるので、高血圧や高コレステロール血症が気になる方にも積極的に摂りたい栄養素です。

ごぼうには、その両方が豊富に含まれておりどちらの効果も期待することができます。

マグネシウム

「マグネシウム」は骨や血液中に含まれています。カルシウムと一緒に骨の健康を守るだけではなく、身体の中の300種類を超える酵素の働きを支える補酵素として重要な役割を担っています。

さらに、カルシウムと拮抗して筋肉の収縮をコントロールする役割もあり、血管において血管壁を弛緩させて血圧を下げる作用をもちます。

ごぼうには豊富にマグネシウムが含まれており、1本で1日に必要なマグネシウム量のおよそ半分を摂取することができます。

葉酸・銅

「葉酸」や「銅」は健康な赤血球の生成に欠かせない栄養素です。

貧血症状では赤血球を増やすために鉄の補給が注目されますが、実は赤血球の生成には鉄の補給だけでは不十分です。

葉酸は細胞の成長を助けるビタミンで、赤血球の生成を促す役割を担っています。銅は赤血球を構成する成分であるヘモグロビンを生成するために必須のミネラルです。どちらの栄養素も鉄とおなじくらい貧血症状を改善するためには欠かせません。

ごぼう1本(約180g)には1日に必要とされる平均量のおよそ半分の量が含まれています。ほかの食材と一緒にとることで栄養バランスを整えることができるでしょう。

ごぼう

ポリフェノール

近年、ごぼう含まれる「ポリフェノール」が健康に嬉しい効果をもっていると報告されています。そのポリフェノールは中心部よりも皮の部分の方が多いことも報告されています。

ポリフェノールの主成分はクロロゲン酸で、ルチンやケルセチンなどを含みます。ごぼうの細胞壁が壊れてポリフェノールが溶出すると、細胞に含まれている酵素によって酸化されます。

この酸化ポリフェノールは高い抗酸化作用をもっており、糖を細胞へ取り込む機能を改善させ食後の高血糖を予防するといわれています。さらにこの抗酸化作用はがん細胞の増加を抑制するため、がん予防にも効果が期待できます。

先ほど述べたように、このポリフェノールはごぼうの中心よりも皮に多く含まれていることが報告されており、ごぼうの皮はそのまま食べるほうがよりその健康効果を得ることができます。

出典:文部科学省/日本食品標準成分表2015年版(七訂)
参考:厚生労働省/日本人の食事摂取基準(2020年版)
参考文献:村上崇幸,井上淳詞「ごぼうの抗酸化成分と加熱による保護」日本調理科学会誌,Vol. 46,No. 6,p.405-406(2013)
参考文献:岡希太郎「コーヒーの糖尿病予防効果を説明する栄養成分の薬理学」YAKUGAKU ZASSHI,Vol. 127,No. 11,p. 1825-1836(2007)

ごぼうに含まれる栄養成分を効率的に摂取するには

ごぼう

ここまでに、ごぼうの豊富な栄養成分についてご紹介してきましたが、それぞれには特徴があり身体への吸収のされ方、調理によって得る影響はさまざまです。

これらを知らずに調理してしまうと、同じ料理を作ってもごぼうから得られる栄養素や効果におおきく差が出てしまうこともあります。

では次に、ごぼうの栄養効果を十分に得るためのちょっとしたポイントをご紹介します。

アク抜きは最低限。水につけすぎ注意

ごぼうが切り口から黒く変色するのは、ごぼうに含まれるアクのためです。このアクは、豊富に含まれるポリフェノールでありごぼうの高い栄養効果の元です。

ごぼうを切ったらすばやく水につけて変色を防止するようにしますが、長時間つけてしまうと大切なポリフェノールが大量に流出してしまいます。ごぼうを水につける際はなるべく調理の直前にさっと水に漬けるだけにしておきましょう。

また、こまかく切ってしまう前に水に漬けることで、流れ出るポリフェノールの量を少しでも減らす効果があります。

ごぼうは皮ごと食べて栄養価アップ

これまでに述べたように、ごぼうの皮にはポリフェノールが豊富に含まれています。

もともとごぼうの皮はとても薄く、きれいに洗ってあるものはもちろん、土付きのものでもきれいに洗ってひげと土を落とせば、皮ごと食べても食感も気にならずに問題なく食べることができます。

土付きのごぼうを洗うときは水洗いで十分に落ちますが、でこぼこしている部分が気になる方はくしゃくしゃにしたアルミホイルで軽くこすると良いでしょう。

ただ、ごぼうの皮は薄いので強く全体をこすってしまうと皮がなくなってしますので軽く部分的に行いましょう。

ごぼうを使ったおすすめ料理2選

ごぼう

これまでに、ごぼうに含まれる豊富な栄養素と、嬉しい栄養効果を知っていただけたのではないかと思います。さらにごぼうの栄養素を十分に保ちながら調理するポイントをおさえて、簡単に美味しく食べられる料理をご紹介したいと思います。

これまでに下処理や調理の手間があり、あまりごぼうを使ったことがない方にもぜひ挑戦していただきたいと思います。

なんでも野菜のきんぴらごぼう

ごぼうが主役の日本料理として、有名なものの一つがきんぴらごぼうです。

ごぼうの食感を活かしながら甘辛く味付けしますが、手間がかかり難しい料理と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

ごぼうに含まれるポリフェノールの効果はごぼうに含まれる酵素によって発揮されますが、加熱時間が長くなってしまうとその活性が減ってしまうので、食べやすい大きさに切ったごぼうと人参を電子レンジで加熱してから、合わせ調味料と細く切ったピーマンとさっと炒めましょう。

ごぼうに含まれるポリフェノールや人参に含まれるビタミンA、ピーマンに含まれるビタミンCを合わせて抗酸化作用を高めることができます。

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ごぼうと枝豆のカルボナーラ風サラダ

おなじくごぼうが主役の副菜をご紹介します。まずゆで卵を一つ作っておきます。

皮ごと細く切ったごぼうを電子レンジで加熱したら、軽く塩コショウを振ってマヨネーズで和えます。そこに枝豆をさやから出して加えます。最後にゆで卵をつぶしながら粉チーズと混ぜて完成です。

枝豆のビタミンB群はエネルギーを産生の代謝を活発にし、ゆで卵のたんぱく質とチーズのカルシウムはごぼうと合わさって、この一品で栄養バランスを整ったおかずになります。

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まとめ

日本食になじみ深い食材のごぼうですが、下処理や調理の手間を考えて、日ごろの食卓にはあまり登場しないというかたもいらっしゃるかもしれません。

その皮を含めてごぼうには、食物繊維をはじめとした豊富な栄養素が含まれているということを知っていただけたのではないかと思います。

土付きのごぼうでなくても、その栄養素は十分に摂取することができますので、ぜひ今日のお買い物ではごぼうを手に取ってみてください。

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この記事を書いた人:佐藤幸穂

この記事を書いた人:佐藤幸穂この記事を書いた人:佐藤幸穂

保有資格:管理栄養士・フィットネスインストラクター
大手スポーツクラブのインストラクターを退職後、管理栄養士免許取得のため大学に入学。 その後、スポーツクラブを併設するクリニックに就職し、運動と栄養の両方を指導。 述べ1500人以上の指導に携わる。 並行して、フリーの管理栄養士としても活動を広げ、企業とのイベント企画・パーソナルダイエット・道の駅プロデュース・栄養コラムの執筆など既存の管理栄養士に囚われない自由な活動を行っている。

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