牛肉のもつ栄養とは?部位ごとの違いや鶏肉・豚肉との違いも解説!

体力を付けたいときに食べるイメージがある牛肉。豚肉や鶏肉よりも価格が高いこともあり、栄養価が高いと感じている人も多いのではないでしょうか。

また、牛肉と言えども和牛と輸入牛の栄養価は差がありますし、同じ牛のお肉であっても部位ごとに脂質やたんぱく質の含有量が変わってきます。今回は牛肉に含まれている栄養素とその働き、部位別の栄養価について、ご紹介します。

牛肉のもつ栄養素と効果とは

牛肉は、赤身の部分で100gあたり約135kcal、脂身の付いているサーロインステーキ(霜降りではない)では100gあたり約298kcalです。

牛肉は貧血の人や、ダイエットを心がけている人におすすめしたい食材!まずは、牛肉に含まれている栄養素の働きを説明します。

貧血の改善に役立つ鉄

牛肉の赤身の部位であれば、100g中2.5㎎前後の鉄が含まれています。

鉄は赤血球の中のヘモグロビンという色素を作り出すために必要なミネラルです。鉄が不足するとヘモグロビンを作ることができず、体内の酸素運搬が正常に行われずになります。この酸欠状態が貧血の症状のうちの一つです。

鉄はコーヒーやお茶に含まれる渋み成分であるタンニンに吸収を阻害されてしまいます。鉄を無駄なく吸収したい場合は、食事の際に渋みのない飲み物を選んでくださいね。

食品からの摂取が必要な必須アミノ酸

必須アミノ酸はたんぱく質の構成成分である約20種類のアミノ酸のうち、体内で作り出すことができない9種類のアミノ酸の通称です。

たとえその食品のたんぱく質の含有量が多くても、構成しているアミノ酸の中で必須アミノ酸の量が1つでも少なければ、他のアミノ酸も吸収されず、効率良いたんぱく質の摂取につながらないのです。牛肉には必須アミノ酸が多く含まれています。例えば、免疫力をアップさせるリシン、アレルギーを和らげるメチオニン、食欲を抑えてくれるフェニルアラニンなどです。

このことから、牛肉は健康づくりに役立つ良質なたんぱく質源といえるでしょう。

脂肪燃焼を助ける L-カルニチン

牛肉にはL-カルニチンが含まれていることが挙げられます。L-カルニチンが脂肪細胞と結合してミトコンドリア内に取り込まれることによって脂肪燃焼が起こります。また、疲労回復にも役立つ栄養素です。

L-カルニチンは赤色の濃い肉ほど多く含まれている傾向があります。牛肉の部位別で言うと、赤身のもも肉やロース肉 がおすすめです。

L-カルニチンは人体でも合成することができますが、50代以降になると合成が鈍くなってしまいます。加齢とともに体系が気になり始めた人は牛肉でL-カルニチンの補給をすると、体質改善につながるかもしれません。

牛肉の部位と栄養素

スーパーに並んでいる牛肉を見ても、牛肉の部位ごとに脂身の付き方が違います。真っ赤な赤身のモモ肉の他、霜降り状に脂が入っているサーロインや、脂が層になっているバラ肉など。油の量が多いほどカロリーは高くなりますが、部位ごとに栄養素がどう違うのか気になりますよね。牛の個体によっても若干は変化しますが、部位ごとの栄養素の特徴は以下の通りです。

サーロイン

「牛肉の中で最上級に美味しい部位は?」というと「サーロイン」をイメージする人も多いはず。

確かにサーロインは牛肉の部位の中でも人気の高級部位。霜降りの脂が赤身の中に見え、ジューシーでとろけるような食感が特徴です。

脂質が多いので、たくさん食べる場合は脂身を残して食べるなどの工夫をすると良いです

肩ロース

肩ロースはその名の通り、牛の肩の部位です。やや脂が多いのでカロリーは高めですが、とろけるような脂なのでジューシーで食べやすい部位とも言えます。

栄養価で言うと、脂質も多めではありますが、糖質をエネルギーに変換する際に必要なビタミンB1が多いことが特徴です。

ヒレ

ヒレは「テンダーロイン」とも呼ばれ、とにかく柔らかく肉の繊維が細かい部位です。

背中の中心の骨に沿うように付いている円柱状の部位なので動くことが少なく、筋が入りません。脂が少ない分さっぱりとしていますが、肉の味を味わうには最高の部位です。

正常な血液を作り出すために必要なビタミンB12が多く、貧血の改善にも働きます。

モモ

モモ肉は牛の足のモモの部位です。牛肉の部位の中でも赤身が多く、足は良く動かす部分でもあるので筋肉がしっかりしていて焼いて食べると固く感じるかもしれません。煮込み料理やローストビーフなどの低温調理で食べると食べやすい柔らかさで楽しめます。

脂肪の燃焼を助けるL-カルニチンが豊富な部位でもあります。

ハラミ

ハラミは横隔膜の筋肉の部位なので、内臓肉に分類されます。内臓でありながら、他のホルモン系と比べると柔らかく、お肉の味もしっかりと味わえるのが特徴です。脂質も適度に含んでいる部位ですが、焼き肉で食べると余分な脂が落ちるのでヘルシーに食べることができます。

鉄の量は脂身付きの肩ロースが100g中1.2㎎の含有量なのに対し、ハラミには100g中2.8㎎と多く含まれています。

輸入牛と和牛の栄養素の違い

牛肉を買う際は産地を気にする人も多いはず。赤身の肉が好きな人はオーストラリアやニュージーランド、アメリカなどの輸入牛を選び、とろけるような舌触りの霜降り牛が好きな人は国産牛(和牛)を選ぶと良いです。

和牛は肉の繊維が細かく、肉の中にも細かい脂肪が入りやすいことが特徴です。つまり、赤身でも脂質が含まれていてカロリーは高めになるということです。

輸入牛は赤身に脂が入らないのでカロリーが低いうえ、ビタミンやミネラルは脂よりも赤身の部分に多く含まれているので、脂質以外の栄養素は輸入肉の方が多いと言えます。

他の肉との栄養素の違いは?

鶏肉と豚肉も、牛肉と同じように動物の肉なのですが見た目はもちろん、含まれている栄養価にも違いがあります。鶏肉と豚肉との栄養素の違いを牛肉と比べてみましょう。

鶏肉

鶏肉は全体的に脂質が少なく、高たんぱく。ささみや鶏むね肉の皮無しを選べば脂質の摂取量を抑えることができます。鶏肉は牛や豚に比べてビタミンAを多く含んでいます。ビタミンAは目や鼻の粘膜を健康に保つ働きがあります。鉄は少なめです。

一般的に牛肉よりも安価で購入できることはうれしい点ですね。

豚肉

豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれており、その中でもビタミンB1は鶏肉と牛肉よりもはるかに多く含んでいます。ビタミンB1は糖質をエネルギーに換えるために不可欠な栄養素であり、疲労回復にも役立ちます。鉄は鶏肉よりは多いですが、牛肉には及びません。

脂の部分が少なく、肉の部分が多い部位(ロースやヒレ、モモなど)を選ぶとビタミンやミネラルを多く摂取できます。

新鮮な牛肉の選び方

スーパーに並ぶお肉は色が鮮やかな赤色であるほど安全性が高いと言えます。「安全性が高い」というのは肉をカットした後時間の経過とともに、雑菌が繁殖する危険性があることから、カット後になるべく時間が経過していない肉を選ぶことが衛生的と言えるからです。

肉の赤い色は筋肉中の色素タンパク質であるミオグロビンと、酸素との化学変化によります。まず、動物の死後、酸素が身体に供給されなくなるとミオグロビンにも酸素が行き渡らず、肉の色は赤紫色に変化します。動物を解体して肉とする際、切り口は酸素と触れることになります。酸素に触れることでミオグロビンは鮮やかな赤色に変色。これがお店で見るお肉の綺麗な赤色です。

時間によってミオグロビンが酸化することから、肉の色はだんだん暗褐色に変色していきます。これがお肉の鮮度の指標にもなります

牛肉を使ったおすすめレシピ

牛肉には健康を維持するための栄養素が多く含まれていることがわかりましたね。体に良いものは少しずつでも良いから毎日食べたいものです。管理栄養士がおすすめする、牛肉を使った簡単で飽きのこないレシピをご紹介します!

牛肉で肉みそ

牛ひき肉(200g)味噌(70g)砂糖(45g)酒(30g)おろし生姜(10g )をすべてフライパンに入れてよく混ぜ、中火で加熱する。水気が飛んだら完成!玉ねぎやネギのみじん切りを一緒に入れて作っても良いです。

ご飯に乗せるもよし、レタスなどの葉物野菜で包んで食べてもOK!冷蔵庫で1週間ほど保存がきくので作り置きしておくと便利です。

牛肉に多く含まれているビタミンB群は水溶性のビタミンなので、栄養価を逃さず食べようと思うときにはしゃぶしゃぶなどの茹でるようなレシピよりも、炒めたり汁ごと食べる調理法をおすすめします。

スパイシービーフサラダ(2人前)

牛肉(200g)を長さ3~4㎝、幅8㎜角の細切りにし、塩コショウ少々、小麦粉(大さじ3)をまぶしてフライパンに大さじ4ほどの油を入れて揚げ焼きにする。食べやすくちぎったレタス(4枚)、スライスして水さらしした玉ねぎ(1/4個)の上に揚げた肉を乗せ、ドレッシング代わりに大玉トマト(1/2個)を1㎝角に切り、粒マスタード(小さじ2)、塩(2つまみ)、はちみつ(少々)を和えて乗せる。

さっぱりしたサラダだけど、お肉の栄養もしっかり摂れるメニューです。赤身の安いお肉で充分。牛肉のクセが苦手な人も食べやすい味になります!

まとめ

牛肉には健康な血液を造る鉄をはじめ、様々な種類のアミノ酸がバランス良く含まれており、脂肪燃焼に効果があるL-カルニチンもほかのお肉に比べて多いということがわかりましたね。

また、脂が多い部位よりも、赤身肉の方がヘルシーでビタミンやミネラルが豊富ということもお伝えしました。お祝い事やイベントにはもちろん霜降り和牛も良いですが、健康を考えると日常的には赤身の牛肉を選んで食べたいですね。

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この記事を書いた人:井澤綾華

この記事を書いた人:井澤綾華この記事を書いた人:井澤綾華

幼少期から畑で土いじりをしながら育ち、野菜を料理するのも食べる事も大好き。
管理栄養士・栄養教諭第一種の資格を取得。
今は農家の嫁となり、1男1女の母。
農作業をしながら管理栄養士として企業の食に関する執筆作業や栄養価計算、レシピ開発等を行う。

ブログ:https://izawa-farm.com/blog 
インスタ: @izawa_ayaka

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