栄養満点!バナナに含まれる栄養とその効果とは?【管理栄養士が解説】

バナナは1年中安定して購入できる家計にも優しい果物。味や食べやすさなどから、子供から大人まで世代を問わず安定した人気があります。バナナは栄養が豊富だともいわれていますが、実際にはどのような栄養素が含まれており、どんな効果があるのでしょうか。ここではバナナの成分について詳しく解説をし、お店での選び方や健康的な食べ方について紹介していきます。

バナナのもつ栄養素と効能とは

バナナは甘みが強く糖質が多く含まれる果物で、素早くエネルギー補給をしたいときには大変役立ちます。ただ、他の果物に比べるとカロリーは高めになっており、バナナ1本分のカロリーは77kcalです。

また、バナナにはカリウムが多く含まれていることで有名です。カリウムはナトリウムとともに体内の浸透圧の調整に関わっています。ナトリウムの摂取が多くなったときにカリウムを摂ることでナトリウムの排出を促すため、高血圧やむくみの予防に役立つようです。

さらに、たんぱく質の代謝に関わるビタミンB6も多く含まれており、タンパク質の摂取が多い人ほど必要量が増ビタミンです。ビタミンB6は皮膚や粘膜の健康を保つ働きもあります。

このような栄養素を含むことから、バナナはエネルギー補給をしたい人や、塩分の取りすぎが気になる人、皮膚や粘膜の健康に役立てたい人などにおすすめの食材だといえます。

カリウム

カリウムは体の細胞の中に存在しており、ナトリウムと相互作用しながら浸透圧を維持し水分の調整に関わっています。

体内でのカリウムの量は腎臓での再吸収の調節によって維持されているので常に同程度。カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑え尿中への排泄を促進するため血圧を下げる効果があるそうです。

カリウムは様々な食品に含まれているため普通の食事をしていればほとんど欠乏症は見られません。しかし、激しく吐いたり下痢が見られたりする場合はカリウムの排泄が増えるため欠乏する場合もあります。

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糖質

糖質というと体にはあまりよくないと思うかもしれませんが、私たちの体にとっては欠かせない栄養素なので、摂りすぎに気をつけながら必要量を摂取することはとても大事です。

糖質の働きは、主に身体を動かすエネルギーの素になるというもの。普段の活動を支えてくれているエネルギーの大部分になるものがまず糖質です。

また糖質の大事な役割として脳の唯一のエネルギー源というものもあります。糖質を摂らない生活を続けていくと脳がエネルギー不足になり集中力が思考が低下するようです。

糖質を取りすぎると肥満の原因になる事はもちろんですが減らしすぎてもよいものではありません。適量を摂取するように心がけましょう。

ビタミンB6

たんぱく質の代謝に関わる栄養素で、たんぱく質を多くとると必要量が増します。代謝を下げたくないと、高タンパク食を続けている人にはしっかりと摂ってほしいビタミンです。

ビタミンB6は幸せホルモンと呼ばれるトリプトファンの合成に欠かせない栄養素でもあります。トリプトファンは大豆製品や乳製品に多く含まれているアミノ酸です。不安感や緊張感が取れない人はトリプトファンとビタミンB6を合わせて摂取してみましょう。

またビタミンB6は皮膚や粘膜の健康維持にも欠かせません。髪や歯の健康維持にも働くので、アンチエイジングにも効果が期待できるのかもしれません。

食物繊維

食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。この2種類の食物繊維は働きもそれぞれ異なっているのですが、バナナに多く含まれるのは不溶性の食物繊維です。

不溶性食物繊維は水分を吸収しやすく胃や腸で膨らみ、腸の活動を活発にして排便を促してくれる働きがあります。満足感を与え、咀嚼機能の維持にも役立つでしょう。水溶性食物繊維よりは劣りますが、腸の環境を整えてくれる作用もあるので便秘に悩んでいる人には特にうれしい栄養素といえます。

おいしいバナナの見分け方

バナナは皮の表面を見ると食べごろや美味しいバナナかがわかります。スーパーなどで購入する際にどんなところに気を付けて選べばよいのか、ポイントを紹介していきます。

まず、1番に注目しておきたいのがバナナの色。わかりやすい目安になります。美味しいバナナは真っ黄色のものです。シュガースポットと呼ばれる黒い斑点が付いているバナナは食べごろではありますが、日持ちがしないので食べるタイミングに合わせて購入しましょう。

次に注目したいのが茎の太さ。バナナの実から茎までの長さは短めが理想です。ヘタには傷がないかどうかも確認しましょう。

バナナはデリケートな果物なので、衝撃を受けるとすぐに黒くなってしまいます。見切り品などは別として、よいバナナを購入したいときは皮が黄色くハリのあるバナナが理想的です。身が柔らかく黒い斑点が多いバナナはなるべく避けましょう。

バナナを美味しく保存するための保存方法

バナナは温かい地域で収穫される果物です。そのため、寒さには弱いので冷蔵庫で冷やすのではなく常温保管が基本となります。なるべく育った環境と同じように保つことはバナナを長持ちさせる1つの方法です。

また、バナナは痛みやすい食材です。デリケートなので少し衝撃を受けるだけでも黒く痛んでしまいます。地面に接触している部分から熟していくので、テーブルに置いておくのも痛む原因になってしまうのです。

また、熟すというのは腐敗の1歩手前でもあり、美味しく食べるためには食べごろを見極めなくてはなりません。正しい保存を行い、ちょうどよいタイミングで食べられるようにポイントを知っておきましょう。

バナナスタンドを使って傷みをおさえる

バナナスタンドというバナナ保管用の器具が人気ですが、これにはきちんとした理由があります。バナナは地面に接触している部分から熟していくので、テーブルにそのまま置いていると痛む原因になってしまいます。バナナスタンドを使ってバナナを吊るしておくことで地面と接触することなくバナナの成熟を遅らせることができます。

バナナスタンドの代わりに紐やS字フックを使ってバナナを吊すことも可能です。バナナを常備しているわけではなくたまにしか買わない人はご自宅にあるもので代用してみましょう。

野菜室で冷えすぎないように保存する

バナナは温かい気候の地域で栽培される果物です。13℃以下は苦手なので、15〜20℃の温度が最適とされています。室温で保存するのがベストですが、冷蔵庫よりも温度の高い野菜室を使えば冷蔵庫よりは長持ちするでしょう。また、バナナは追熟を促すエチレンガスを自ら発生させます。房ごとまとめてよりも、1本1本外して袋などに入れてから保管する方が品質を長く保てます。

野菜室に入れて保管する場合、庫内との接触面がなるべく多くならないように山型に伏せるように置いておく方がよいでしょう。冷やしすぎないようにすることと、接触させないことがバナナを長持ちさせるポイントです。

冷凍庫で凍らせる

冷凍バナナは懐かしさを感じる人もいるのではないでしょうか。アイスのように食べられる冷凍バナナは暑い日や口をさっぱりさせたいときに食べたいですね。

冷凍バナナを作るタイミングは、購入してすぐの黄色いバナナではなくシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出ているときがベストです。まず、皮をむいてから輪切りにし、重ならないようにバットなどに並べて冷凍庫に保管しましょう。

凍らせたあとは常温に戻して、15分ほど放置したら美味しいバナナアイスの完成です。バナナが余って食べきれないときには、腐敗してしまう前にバナナアイスにしておくとよいでしょう。

バナナの栄養を効率的に摂る方法とは

食事はただなんとなく食べるよりも、組み合わせやタイミングを意識して摂取した方が身体にとってよい場合があります。バナナは調理をすることなくそのまま食べることが多いですよね。バナナの場合は調理で栄養素吸収の効率を高めるというよりは、適度なタイミングを見計って食べるのが大事なポイントです。バナナは朝食や間食のタイミングで食べることが多いと思います。バナナの栄養を効率的に摂ることができるのはどんなタイミングなのかを知っておきましょう。

バナナの皮に黒い斑点が出てきたとき

バナナの皮に出る黒い斑点はシュガースポットと呼ばれ、最も糖分を多く含み甘味が強い状態です。熟成したバナナはポリフェノールを多く含んでおり、老化を促進させる活性酸素の働きを抑える抗酸化作用を持ちます。

ポリフェノールはさらに、免疫機能を向上させたり、胃潰瘍の抑制をさせたりと健康効果をもたらしてくれます。シュガースポットは甘味と栄養が豊富という目印。食べごろの目安の1つとして知っておきましょう。

ただし、熟成を過ぎてしまうと一転して腐敗の状態になります。全てシュガースポットを待つと食べきれずに捨ててしまうことにもなり兼ねませんので気を付けましょう。

一日の始まりの朝食に

「朝の果物は金」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは「果物は朝に食べた方がよいですよ」という意味です。その理由は朝食の役割にあります。

朝食は日中の活動のエネルギーとなる大事な食事です。特に身体を動かすエネルギー源となる糖質はしっかりと摂らなくてはなりません。もちろんごはんやパンのような主食から糖質を摂取することは大事なのですが、食欲がわかないときは食べやすい果物でエネルギーを補給したり、主食だけでは足りない分を果物から補ったりするのもおすすめです。

日中眠くなる人やアクティブに活動したい人はぜひバナナを朝食にとり入れて元気いっぱいに過ごしましょう。

まとめ

家庭でも食べられる機会の多いバナナは、美味しいだけではなく栄養も満点の果物です。なかでもエネルギー源となる糖質の豊富さは他の果物と比べても断トツ。カロリーは高めなので気になるかもしれませんが、食欲が低下しているときなどには多いに役立つことでしょう。

低い温度で保存しない、地面に触れさせないなど、保存の方法を工夫してぜひ美味しさを長持ちさせてくださいね。食べるタイミングの目安はシュガースポットが出てきた頃とし、より美味しく身体によい食べ方をしてみましょう。

この記事を書いた人:片村 優美

この記事を書いた人:片村 優美この記事を書いた人:片村 優美

保有資格:管理栄養士

フリーランスの管理栄養士として、短大の非常勤講師、webライター、料理家など幅広く活動。
栄養学をもとに、食の楽しさや美味しさの方を重要なものとして捉え、情報を発信。
食の歴史や地域特性、経済と健康の関連など様々な活動を精力的にこなし、現在はローカル版のレシピサイトを運用しており、新しい可能性を模索中。

Twitter:https://twitter.com/katamurayumi 

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