たけのこがもつ栄養とは?栄養を逃さないおすすめの食べ方まで管理栄養士が解説!

たけのこ

たけのこは炊き込みごはんや煮物などの和食によく使われる食材です。ほど良い歯ごたえと甘い風味が料理を引き立てます。たけのこの旬は春ですが、パックに入った水煮のものは一年中手に入るので、いつでも食べられるのが嬉しいですね。

何と言ってもたけのこは美味しいだけでなく、栄養もたっぷりあるので、普段から食卓に取り入れたい食材です。たけのこには身体に良い成分がたくさん含まれていますが、中でも女性にとって嬉しい美肌効果や、エイジングケア効果が期待できます。

今回はたけのこの健康効果と、身体に良い食べ方の工夫、おすすめの料理について解説していくので参考にしてくださいね。

たけのこに含まれる栄養素の効能とは

早速ですが、たけのこは身体に対してどんな働きかけをするのでしょうか。

まずたけのこには、美肌効果やコラーゲンの生成促進や疲労回復に効果がある「ビタミンC」が多く含まれています。ビタミンCは美しく潤いのある肌には欠かせない成分です。

また、たけのこには新陳代謝を促す作用がある「亜鉛」も豊富に含まれているので、若々しい身体を保ちたい方におすすめです。

さらに、たけのこは「食物繊維」も豊富なため、便秘気味の方には積極的に摂っていただきたい食材です。食物繊維には腸内環境を整え、大腸ガンを予防する作用もあるので、便秘気味ではない方もぜひ意識して摂取を心がけてください。

それでは、各栄養素をさらに詳しく見ていきましょう。

ビタミンC

ビタミンCは水溶性ビタミンの一つです。ビタミンCはたくさん摂っても体内に留まらず排出されてしまい、身体の中で合成もできないので、毎日の食事から摂る必要があります。

ビタミンCの一日に必要な量は85mgで、たけのこ100gにはビタミンCが10mg含まれています。

ビタミンCはシミのもとになるメラニンの生成を防ぐ作用があるので、美白効果があります。日焼けしたあとにはビタミンCが多い食品を摂ることがおすすめです。たけのこ以外では柑橘類などの果物に多く含まれています。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成に欠かせない栄養素です。コラーゲンは細胞の結合を強くして皮膚や血管を丈夫にし、肌のハリと健康な血管を保ちます。

その他、活性酸素を除去する強い抗酸化作用もあります。活性酸素は細胞や遺伝子を攻撃して、血管を傷つけ、老化を促進させることがあります。活性酸素を増やさないためにもビタミンCが多いたけのこを摂り、エイジングケアの一つとして役立ててみてはいかがでしょうか。

亜鉛

たけのこにはミネラルの一種である亜鉛が豊富に含まれています。亜鉛は、ビタミンCとともにコラーゲンの生成に関わっています。

また、亜鉛は細胞が新しく生まれ変わる新陳代謝を活発にし、骨や皮膚の成長を助け、免疫力を高める作用があります。さらには女性ホルモンの分泌を活性化させる働きもあります。

そして、食べるうえで重要な味覚を正常に保つ働きをしているのも亜鉛です。人の舌の表面には味蕾(みらい)という小さな器官が約10,000個密集しています。味蕾は細胞の新陳代謝が活発なので、新しい細胞を作るための亜鉛は欠かせません。

極端な偏食がなければ亜鉛が不足することはありませんが、コラーゲンの生成や正しい味覚維持のために亜鉛の多い食品を摂ることがおすすめです。

亜鉛の一日に必要な量は男性が9mg、女性が7mgで、たけのこ100gには1.3mgの亜鉛が含まれています。亜鉛は動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると吸収率を上げることができます。

食物繊維

食物繊維は、消化酵素で消化されない成分の総称です。食べ物から摂った食物繊維は、そのまま大腸まで運ばれて排泄されます。その過程で余分な脂質や糖、ナトリウムを絡めとって、身体から排出してくれるのです。このことから、コレステロールや食後の血糖値の上昇を抑えたり、血圧の改善に役立ったりすると言えます。

食物繊維には水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」があります。

不溶性食物繊維は水分を吸収して数倍に膨れ、腸を刺激して動きを活発にします。このことから便秘の改善や腸の病気の予防に役立ちます。たけのこは不溶性食物繊維を多く含むので、便秘がちな人におすすめの食材です。

たけのこには食物繊維が100g中に2.8g含まれています。食物繊維の一日の目標推奨量は、男性19g以上、女性17g以上ですが、日本人の一日の摂取量は約15gと、目標量に対して1日2~4gほど不足しています。

たけのこ100g中には食物繊維が2.8g含まれているので、水溶性食物繊維が多いわかめと一緒に煮た「若竹煮」ならしっかり食物繊維が摂れるのでおすすめの一品です。

たけのこに含まれる栄養成分を効率的に摂取するには

たけのこ

たけのこには「ビタミンC」「亜鉛」「食物繊維」などが含まれ、健康や美容に良い効果がたくさんあることがおわかりいただけたと思います。

では、どのようにしたら効率的にたけのこの良い成分を身体に摂り入れられるでしょうか。

たけのこには、あく抜きの下処理や調理で気をつけるべきポイントがあります。また、食べかたの工夫次第で吸収できる栄養素の量に大きな差が出ることも。

ここからは、効率よく栄養素を摂取できる方法をお伝えします。

しっかりアク抜きして、カルシウムの多い食品と一緒に食べる

生のたけのこには、えぐみを感じるアクがあります。たけのこのアクの正体は「シュウ酸」という成分です。シュウ酸は結石の原因になるので、食べ方や下処理の工夫が大切になります。

シュウ酸はカルシウムと結合して身体から排出されるため、たけのこを食べるときはカルシウムの多い海藻や小魚、乳製品と一緒に食べることをおすすめします。

また、掘りたてのたけのこにはアクは少ないのですが、時間が経つとアクが強くなります。生のたけのこを買ってきたら、すぐにアク抜きの下処理をしてください。

たけのこをアク抜きするには、米ぬかと一緒に皮付きのままたっぷりの湯で1時間くらい茹でます。皮をつけたままにするのはたけのこの旨味を逃がさないためです。火を止めた後も完全に冷めるまでそのまま置いておきましょう。そうすることでさらにアクが抜けます。

動物性たんぱく質と一緒に食べれば新陳代謝がアップ

たけのこに多く含まれている亜鉛は、動物性たんぱく質と一緒に摂ると吸収が良くなります。動物性たんぱく質とは、肉や魚、卵から摂ることができるたんぱく質です。

先述した通り、亜鉛は全身の新陳代謝を活発にします。肌のターンオーバー(肌の生まれ変わり)や髪を育てるのに役立つので、亜鉛と動物性たんぱく質を組みあわせるのは美容に効果的です。たけのこの煮物にお肉を入れたり、卵料理に使ったりすることをおすすめします。

また、亜鉛はビタミンCとの相性が良いです。たけのこ自体にもビタミンCが多く含まれていますが、お肉とたけのこを一緒に炒めてレモンを絞ればさらに吸収が良くなります。

ちなみに汗からも亜鉛は排出されるので、運動をして汗をかいた後の食事は、たけのこと動物性たんぱく質を組み合わせた料理にすると、失った亜鉛を補給することができますよ。

たけのこの食べ過ぎには注意が必要

このように身体に良い成分をたっぷり含むたけのこですが、食べ過ぎは身体に良くありません。たけのこは食物繊維が多く、消化に時間がかかるので、特に胃腸の弱い方は食べ過ぎには気をつけてください。

食べるときは消化しやすいように、よく噛みましょう。噛みやすくするために小さめに切ったり、薄く切ったりするのも良いですね。

それから、たけのこにはヒスタミンという成分も含まれています。たくさん食べると蕁麻疹をおこす原因になりますので、一度にたくさん食べ過ぎないようにご注意ください。

たけのこをつかったおすすめ料理2選

ここまで、たけのこの栄養やアク抜きについて、また食べるときに注意したいことをお伝えしてきました。

では、それらを踏まえたうえで美味しく健康的に食べるにはどんな料理が良いのでしょうか。美味しくてその成分をしっかり身体に摂り入れられるおすすめの料理をご紹介します。

たけのことほうれん草のパスタ

たけのこは煮物やたけのこごはんなど和食に使うことも多いですが、オリーブオイルとにんにくを使ったイタリアンにも良く合います。たけのこのビタミンCはほうれん草に含まれている鉄の吸収を助けるので貧血の予防にも効果的です。

作るときはまず、香ばしさが引き立つまでオリーブオイルでにんにくを炒めてください。茹でたたけのことほうれん草をよく和えてペペロンチーノ風に仕上げます。

たけのこと豚肉の炒め物

たけのこと豚肉を使った食べごたえのある料理です。動物性たんぱく質の豚肉を使うことで、たけのこに含まれる亜鉛の吸収率をアップさせることができます。豚肉に多く含まれているビタミンB1は、疲労回復や夏バテの予防効果があるので、これからの季節におすすめしたい一品です。

作り方は至ってシンプル。しょうゆと酒で下味をつけた豚肉を、薄切りしたたけのこと一緒に炒めるだけです。たけのこの食感を楽しめる一品がさっと作れます。

まとめ

今回はたけのこの栄養や健康効果を下処理についてやおすすめの料理と一緒にご紹介しました。

たけのこはいろいろな食材と合わせやすいので、和食、洋食、中華とバリエーションが豊富な食材です。春

先には生のたけのこが出回るので、アク抜きを忘れずに茹でるときの香りを楽しみながらお料理をしてください。水煮のたけのこは一年中あるので、気軽に毎日の食事に取り入れてみてくださいね。

この記事を書いた人:大矢 眞弓

この記事を書いた人:大矢 眞弓この記事を書いた人:大矢 眞弓

保有資格:管理栄養士
クリニックにて、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の栄養指導に従事。長年の経験により、食べる楽しみを損なう事なく、減塩や減量など、患者さんに一人ひとりに合わせた、オーダーメイドのお食事を提案する。
また、企業や自治体での特定保健指導や、小学生から高齢者まで幅広い世代に料理教室を行っている。生徒さんの「今日のメニュー、美味しかったね!」と話される時の笑顔が、栄養士としてのパワーの源。

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