りんごの栄養とその効果とは?おすすめの食べ方や選び方を管理栄養士が解説!

りんごは年間を通して手に入れやすく食べやすいため、日本人の食卓にもなじみぶかい果物です。美容や健康に良いともいわれるりんごは、体調のすぐれないときの栄養補給としても役立ちます。ここでは、りんごにはどのような栄養が含まれているのか、効果と合わせて詳しく解説していきます。また、おすすめの食べ方や選び方を見てみましょう。

りんごのもつ栄養素と効能とは

りんごに含まれている栄養は果糖という糖質やポリフェノール、食物繊維の一種であるペクチンなどがあり、生活習慣病の予防をしたい方や、コレステロールや血糖値が気になる人に食べていただきたい食材です。

りんごには糖質が多く含まれているため、確かにそのカロリーも他の果物と比べるとやや高めで一個あたり143kcalです。しかし、りんごに含まれている果糖という糖質は一度ブドウ糖に変換されてから体内に吸収されるため、血糖値を上げにくいといわれています。

また、りんごのポリフェノールは「りんごポリフェノール」と名付けられており、その効果についてさまざまな研究が行われています。りんごポリフェノールは皮の部分に多く含まれており、生活習慣病やアンチエイジング対策まで幅広く作用する有用な成分です。

そんなりんごの持つ栄養について詳しく見ていきましょう。

糖質

糖質の主な供給源はごはんやパンなどの主食とされるものですが、果物も糖質が多く含まれる食品です。りんご1個あたりの糖質の量は35.3gとなっています。糖質はたんぱく質や脂質に比べて素早くエネルギー源になるとして、アスリートにもその特性を活用されています。

糖質は摂りすぎると中性脂肪に変わって蓄えられてしまうため、糖質は身体に良くないとみなされることが多いのですが、生きていくためには欠かせない栄養素です。また、糖質は脳の唯一のエネルギー源となる栄養素となっています。不足すると脳に栄養が回らなくなり、注意力が散漫になったり判断力が鈍ることもあるので注意しましょう。身体や脳のエネルギー源となるという点からも、りんごは特に朝ごはんにおすすめです。

ペクチン

食物繊維の仲間であるペクチンは、水に溶けやすい性質を持つ水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維の特徴は、胃腸内をゆっくりと移動してお腹が空きにくく食べ過ぎを防ぎます。また、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を防ぐ役割もあります。

糖質を含んでいるりんごは、水溶性の食物繊維と一緒に摂取することで血糖値の上昇を抑えることが期待できます。その他、コレステロールの吸収も抑える作用があるので、血中脂質が気になる人にもよいでしょう。りんご1個分には1.0gの水溶性食物繊維が含まれています。

ポリフェノール

りんごポリフェノールという呼称もあるほど、りんごのポリフェノールはそのパワーが注目されています。りんごのポリフェノールにはさまざまな種類がありますが、そのなかでも大部分を占めるのがプロシアニジン。りんごに含まれるポリフェノールの60%を占めています。

ポリフェノールの主な効果は抗酸化作用です。活性酸素の働きによる細胞の酸化などを防ぎ、生活習慣病の予防や老化予防に有効とされています。りんごの果肉が茶色く変色するのは、プロシアニジンが果肉を保護することが原因。りんごのポリフェノールは果皮に多く含まれていますので、できれば皮ごと食べるとよいでしょう。

旬とおいしいりんごの見分け方

旬は品種によって違いがありますが、おおむね秋から冬となっています。春や夏はりんごの価格が高くなっているので、価格が下がったら旬だと思ってもよいでしょう。

りんごの果皮には、ベタベタとしたワックスのようなものが付着しています。安全性が気になる人もいるかもしれませんが、これは薬剤ではなくりんご自体から生み出される自然のものなので安心して食べても大丈夫です。選ぶときに「ベタベタしているからやめよう」と避ける必要はありません。

りんごを選ぶときの目安は、大きさや形、重さ、香りなどです。りんごの大きさは大きすぎず、しかし重みがずっしりと感じられるものが理想的です。また、りんごの果皮の色はお尻の方までしっかりと紅くなっているものが理想です。色ムラがないものを選びましょう。その他にも、枝が干からびていないもの、香りが強いものなど、選ぶときのポイントは色々とあります。

一方、あまり選ばない方がよいものとしては、色づきが悪く緑色が残っているものが挙げられます。これは、収穫後に色付けのために冷水をかけながら日光にさらして着色作業をする場合があり、りんご同士の接着によって色が付かなかったことが原因で起こるためです。このようなりんごは実が固く酸味が強いものが多いのでなるべくなら避けた方がよいでしょう。

りんごの皮にも栄養がある?

りんごの皮の部分には、果肉以上に栄養があるとされています。先ほど解説したポリフェノール以外にも、ビタミンCや食物繊維などの栄養が皮の部分に集まっています。

ビタミンCはシミやシワの予防などに効果があるとされ、食物繊維は便通を整えたり血糖やコレステロールの吸収を抑えたりする効果が期待されています。

皮の部分を食べるのは苦手だという人もいるかもしれませんが、そういう場合には小さくカットして煮詰めてりんごジャムにしたり、すり下ろしてヨーグルトにしたりと工夫次第では美味しく食べられます。

りんごと梨の栄養の違いとは?

りんごと似たような果物に、梨が挙げられます。甘味や食感に違いはありますが、見た目は色が違うだけのような、非常に似た果物ですよね。しかし、似ているとはいっても別の種類の果物です。栄養面ではどのような違いがあるのかを見てみましょう。

まずカロリーですが、りんごと梨では同じ量で比較するとりんごの方が高くなっています。これは、梨の方がりんごよりも水分を多く含むことが理由です。また、ビタミンCやカリウムなどは、りんごの方が多く含まれています。

しかし、差があるとはいっても僅かなので、それほど気にする必要はありません。好みの味や食べたい気分に合わせてどちらか好きな方を選んでみましょう。

りんごの美味しい食べ方3選

りんごはもちろん生でも食べられますが、さまざまな料理に変えて楽しむことができる果物です。味にクセがないので使いやすさも良く、自然な甘味で食べることができるのは健康面でのメリットかもしれません。大量に買って余ってしまったときやアレンジしたいときにはいろいろな料理を作って楽しんでみましょう。

りんごジャム

りんごが大量にあるときは、一度に消費しやすいジャムへの加工がおすすめです。りんごの栄養を丸ごと摂りたいときは皮ごと生で食べるのが一番ですが、そのままでは食べにくいという人は小さめに切ってジャムにしてみましょう。皮の部分にはビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養素が入っています。栄養価の高い皮の部分まで食べられるというのがジャムのメリットです。

焼きりんご

生のままだとシャキシャキとした食感がしますが、りんごは加熱すると柔らかく食べやすくなります。歯が不調だったり、食欲が低下していたりするときも焼きりんごは重宝するアレンジメニューです。

また、冷たい食事は身体を冷やす原因にもなります。りんごを焼いて温めることで、内側からも身体を温められるでしょう。食物繊維のペクチンは加熱することで分子が小さくなり、活性が高まるためその効果が得られやすいといわれることもあります。シナモンや生姜パウダーなどをかけると、相乗効果でより栄養価が高まりますよ。

りんごヨーグルト

りんごには食物繊維が含まれていますが、ヨーグルトにもお腹の調子を整える乳酸菌が含まれており、ダブルのパワーで腸内環境を整えてくれます。便秘や下痢などお腹の調子を整えたいときや、健康管理をしたいときには活用してみましょう。最近ではヨーグルトを温めて食べる方法も流行しています。ヨーグルトを温めて乳酸菌を活性化させることで、より効果を高められると考えられています。

まとめ

りんごは酸味が少ない果物で食べやすく、多くの人に好まれています。甘味は強いですが特段にカロリーが高いというわけでもなく、りんごに含まれる糖質は果糖といって糖の種類が違うためです。

りんごには糖質をはじめとして、食物繊維やポリフェノールも多く含まれています。特にポリフェノールがもたらす健康作用は近年注目され、研究が進められています。りんごはさまざまな健康効果が期待でき、とり入れやすい果物です。生で食べる以外にもさまざまなアレンジができるので、お気に入りの食べ方を見つけてくださいね。

この記事を書いた人:片村 優美

この記事を書いた人:片村 優美この記事を書いた人:片村 優美

保有資格:管理栄養士

フリーランスの管理栄養士として、短大の非常勤講師、webライター、料理家など幅広く活動。
栄養学をもとに、食の楽しさや美味しさの方を重要なものとして捉え、情報を発信。
食の歴史や地域特性、経済と健康の関連など様々な活動を精力的にこなし、現在はローカル版のレシピサイトを運用しており、新しい可能性を模索中。

Twitter:https://twitter.com/katamurayumi 

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