老人ホーム種類別まとめ!全7種類の費用や特徴を徹底比較!

日本で要介護認定を受けている方(介護や支援が必要と認定された方)は約656万5千人に及びます。(H31時点)

参考:厚生労働省「要介護認定 全国合計」

日本の人口は1億2,632万人となっており総人口の5.2%の方が介護・支援を必要としているという計算になります。

被介護者1人につき介護者が1人付いたとしても日本の10.4%の方が介護に関わって生活をしています。

もちろんこれからも、この割合は増えていきます。

そこで今回は、皆様の今後の介護生活のサポートになればと「老人ホーム」の種類をまとめました。

「老人ホーム」と言っても施設の種類によって費用、対象となる方などが異なりますので、そこも踏まえて書いていきたいと思います。

老人ホームを探す前に

老人ホーム(介護施設)と言っても大きく分けて7つに分類することができます。

それぞれ以下の通りです。

  1. 有料老人ホーム
  2. サービス付き高齢者向け住宅
  3. グループホーム
  4. 特別養護老人ホーム
  5. 介護老人保健施設
  6. 介護医療院(旧介護療養病床)
  7. 軽費老人ホーム

ではこの7つはどのような特徴があるのでしょうか?

7種類
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老人ホーム(介護施設)の種類

これらは自治体や社会福祉法人が運営する公的な介護施設か?民間企業が運営する介護施設か?という視点で分類すると理解しやすいです。

公的な老人ホーム(介護施設)

公的な老人ホームは以下の4つになります。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • 軽費老人ホーム

共通する特徴としては介護保険の対象となることもあり、利用料金が安いということにあります。

例えば民間の老人ホームであれば数百万かかる場合もある一時入居金も、公的な老人ホームではかかりません。また月額利用料も数万円と比較的低めに抑えられています。

 

民間企業が運営する老人ホーム(介護施設)

民間企業が運営する老人ホームは以下の3つに分けることができます。

  • 有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • グループホーム

共通している特徴としては提供しているサービス、料金共に多様であるということです。

例えば有料老人ホームには入居金が数千万円という施設もれば、十数万円という施設もあります。

また、夫婦で住める老人ホームもあればペットを連れていけるところもあり、多様な介護外のサービスも提供しています。

 

老人ホーム(介護施設)の分け方

運営主体の他にも、施設を選びやすくするためにはもう一点「どのような悩みを抱えているか?」という視点が重要になってきます。

そこで以下では、そのような視点からそれぞれの老人ホームを分類していきます。

 

認知症を患っている方の介護をしている

民間企業が運営 〇グループホーム

入居条件としては以下の3つがあげられます。

・原則65歳以上(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)
で認知症もしくはその疑いがあり日常生活に支障をきたす場合

・要介護度が要支援2以上

・原則同地域内に住居と住民票があること

入居一時金と月額費用が発生し、料金は参考までに以下のようになっています。

入居一時金:約20~30万円

月額費用:約10~20万円

特徴としては以下のようなことが言えます。

・5~9人で1つのユニットをつくり、1事業所当たり2ユニットまで入居可能

・共同空間を設けたり、施設の外の方とコミュニケ―ションをとったりと「他の人と話す、作業すること」で認知症の進行を予防

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「グループホームとは

公的な施設 〇特別養護老人ホーム

入居条件としては以下の2つがあげられます。

・原則65歳以上(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)

・原則要介護度が3以上

月額料金のみ発生し、費用は参考までに以下の通りです。

月額料金:約8万~12万円(1割負担の場合)

特徴としては以下のようになっています。

・認知症を理由に入居拒否されることが基本的にはない(介護保険法により「正当な理由なく指定介護福祉施設サービスの提供を拒んではならない」と定められている)

・希望者が多く、入居待ちで半年以上待つことも多い

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「特別養護老人ホームとは

〇介護老人保健施設

入居条件としては

・原則65歳以上(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)

・要介護度1以上

月額料金のみ発生し、費用は参考までに以下の通りです。

月額費用:約7万~13万円(1割負担の場合)

特徴としては次のようなことが言えます。

・医師や看護師の配置義務があり、施設内でリハビリを行うことで在宅復帰を目指す

・入居期間が基本的に3~6カ月になっているため、在宅復帰を目標にした介護が可能

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「介護老人保健施設とは」

 

入院したばっかりで不安

民間企業が運営 〇有料老人ホーム

入居条件としては以下のことがあげられます。

・原則65歳以上(特定疾患に罹患している場合は40歳以上、有料老人ホームの種類によっては60歳以上)

一時入居金と月額料金が発生し、費用は参考までに以下の通りです。

一時入居金:約0~1,000万円(のところが多い)

月額費用:約10万~25万円(のところが多い)

特徴としては以下のことがあげられます。

・全ての施設の医療体制が充実しているとは限りませんが、看護師が24時間常駐しており、胃ろうによる栄養摂取やたん吸引などを行ってくれる施設もある

・「協力医療機関」と提携することが義務付けられており、緊急時には医師や看護師が対応可能

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「有料老人ホームとは?

公的な施設 〇介護老人保健施設

上記と同じです。

〇介護医療院(旧介護療養病床)

入居条件としては以下の2つがあげられます。

・原則65歳以上(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)

・要介護度1以上

月額料金のみ発生し、費用は参考までに以下の通りです。

月額費用:約7万~13万円(1割負担の場合)

特徴としては次のようなことが言えます。

・重度の床ずれや、頻度の多い喀痰吸引など医療依存度の高い方も長期的な療養が可能

・医師や薬剤師、看護師の配置が比較的多い

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「介護療養病床とは

⇒「介護医療院とは

 

 

看取りまで行って欲しい

民間企業が運営 〇有料老人ホーム

入居条件などは上記と同じです。

他には以下のような特徴があります。

・全ての施設が当てはまるとは限らないが、連携している医師のもと、看取りまで入居できる施設もある

公的な施設 〇特別養護老人ホーム

入居条件などは上記と同じです。

他には以下のような特徴があります。

・医師や看護師などのもと、看取りを行う

・「終の棲家」と呼ばれており、看取りの体制が整っている

〇介護老人保健施設

入居条件などは上記と同じです。

他には以下のような特徴があります

・医師の常駐義務があるので、看取りを行う環境が整っている

・リハビリを行うことで自宅復帰を目指しているが、長期間入居される方も多く「第二の特養」と呼ばれている

 

家族とは疎遠になっており、一人暮らしでこの先が不安

民間企業が運営 〇サービス付き高齢者向け住宅

入居条件としては次のようなことがあげられます。

・60歳以上の方

・要介護認定を受けている60歳未満の方(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)

一時入居金と月額料金が発生し、費用は参考までに以下の通りです。

一時入居金:約0~数十百万円

月額料金:約5万~30万円

特徴としては以下のことがあげられます。

・介護サービスも提供している賃貸なので、自由度が高い

・建物内はバリアフリーで、高齢者一人でも暮らしやすい

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「サービス付き高齢者向け住宅とは

〇有料老人ホーム

有料老人ホームの中の住宅型有料老人ホームというものが当てはまります。

住宅型の入居条件としては以下の方が対象です。

・60歳以上の方(特定疾患に罹患している場合は40歳以上)

一時入居金と月額費用が発生します。費用は参考までに以下の通りです。

一時入居金:約0~数千万円

月額費用:約12万~30万円

特徴としては次のようなことがあげられます。

・自立状態の方から生活支援が必要な方までが利用できる

・施設によってはカラオケやフィットネスが設備されており、楽しく暮らしやすくなっている

より詳しくは以下の記事をご参考にして下さい。

⇒「有料老人ホームとは?

公的な施設 〇軽費老人ホーム(A型・B型・C型)

入居条件としては以下のようになっています。

・原則60歳以上(介護型は65歳以上、特定疾患をかかえている場合は40歳以上)

・介護サービスがつかないA型、B型は月所得34万以下の方(介護サービスが付くC型は所得制限なし)

一時入居金と月額費用が発生し、費用は参考までに以下の通りです。

一時入居金:約0~数十万円

月額費用:約6万~17万円(1割負担の場合)

特徴としては次のことがあげれられます。

・食事付きの施設(A型)もあり、生活しやすい

・要介護度が高くなくても(受けていなくても)比較的安い費用で入居可能

・C型は「ケアハウス」と呼ばれ、介護サービスを受けることができる

より詳しくは以下の記事をご参考にしてください。

⇒「軽費老人ホーム

上記以外にも高齢者の方が購入しやすい「シニア向け分譲マンション」や、経済的に困っており、特養などにも入ることができない方の最後の砦となる「養護老人ホーム」などがあります。

 

老人ホームと間違えやすい介護サービス

介護のサービスは介護に携わっている人でないと理解しづらい用語が多いです。
その中でも老人ホーム(介護施設)と間違えやすいサービスをまとめてみました。

デイケアやショートステイ
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ショートステイ

数日から最大30日という期間、介護サービスが受けられる施設に宿泊することができます。(最大日数は要介護度によって変化します。)

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などの介護施設に併設している場合と、短期入居生活介護事業所としてショートステイ専門に運営されている場合があります。

詳しくは以下の記事をご参考にして下さい。

⇒「ショートステイとは?|気になるロングショートステイの利用日数も解説

また、ショートステイを連続利用して、長期間事業所を利用する(31日目のみ自己負担する)という「ロングショートステイ」という方法もあります。

 

デイサービス、デイケア

利用者の家族が送迎するか、もしくは事業所の車で送迎を行い、通常は介護サービスを日中のみ利用することができます。

こちらも特別養護老人ホーム(特養)を利用する場合と、通所介護事業所(デイサービス事業所)に通う場合があります。

施設でリハビリテーションを行う場合はデイケアというサービスを利用します。

こちらは介護老人保健施設(老健) に隣接されたり、同一の建物内にあることが多いです。

また、日中にデイサービスを行いそのまま事業所に宿泊するといった「お泊りデイ」を取り入れている事業所もあります。

 

まとめ

今回は「運営主体」と「どのような悩みをかかえているのか?」という視点から老人ホーム(介護施設)の種類を分けていきました。

介護生活における「悩み」と、解決するために使う「費用」を明確にすることで、迷わない施設選びができます。

もちろん老人ホーム(介護施設)選びの際は、インターネットの情報のみではなく担当のケアマネジャーにも相談してみる方が得策です。

なお今回取り扱った「有料老人ホーム」にも「住宅型」「健康型」「介護付」などの種類があります。施設の種類に関して、上記の表の中にリンクを貼っておきましたので、より詳しく(一日の流れ、医療体制など)違いを知りたい場合はそちらからお読みください。

監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。