サ高住とは?気になる費用や実態を徹底解説!【2019年最新版】

サービス付き高齢者向け住宅は通称「サ高住」と呼ばれる高齢者向けすまいになります。(以下、サ高住)

サ高住は、「歳をとって自分の体に対して不安が出てきた。
もし突然倒れたり、動けなくなったりしたらどうしよう…」

という単身・夫婦世帯の高齢者の方でも快適に住めるように配慮してつくられたバリアフリーの住宅です。

サ高住のスタッフによる安否確認を受けながら日々の生活をおくることができるため、もしもの時も安心。

ここではサ高住の特徴、メリット・デメリット、サ高住と有料老人ホームの違いなどをまとめていきます!

バリアフリー
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サ高住の入居条件

サ高住に入居するためには、以下のいずれかの条件に該当する必要があります。

  • 60歳以上の方(夫婦世帯の場合、どちらかが60歳以上)
  • 要介護認定を受けている60歳未満の方

施設によっては「認知症の状態」「日常生活自立度」なども条件になっていますので、各施設ごとに確認する必要があります。

参考:「日常生活自立度」

参考:社保審-介護給付費分科会「高齢者向け住まいについて」

 

サ高住の種類によってサービス内容が違います。

サ高住は自立している介護の必要がない高齢者~比較的軽度の要介護認定者向けの施設であり、高齢者の暮らしの安定を確保することを目的としています。

社会福祉士、ケアマネジャーが在籍するほか、介護福祉士などの資格を持つ介護職員が少なくとも日中は1人以上常駐することが義務付けられているため、入居者は安否確認や生活相談などの生活支援サービスを受けることができます。

その他、洗濯・家事・掃除などの提供をおこなっている施設も多いです。

しかしそのようなサービスに加えて、「特定施設」の指定を受けて入浴・食事・排泄などの「特定施設入所者生活介護」を提供するサ高住もあります。

 

このように、サ高住は「一般的なサ高住」「特定施設に指定されているサ高住」に分類することができます。

 

「特定施設に指定されているサ高住」は有料老人ホームと非常にサービス内容が類似している、または同様のものになっています。

出典:よくわかるサービス付き高齢者向け住宅の制度解説

参考:東京福祉保健局「特定施設入居者生活介護(サービス付き高齢者向け住宅)について」

 

では「一般的なサ高住」と「特定施設に指定されているサ高住」についてそれぞれ詳しくみていきましょう。

 

一般的なサ高住

一般的なサ高住ではインターフォンなどでの声掛け等による安否確認や、施設内での人間関係や医療や介護、生活での不安に対応する生活相談などを始めとした生活支援サービスを提供しており、介護サービスの提供はおこなっていません。

「サ高住に入居したのにおむつを変えてもらえない!」

と思ってもおむつの取替えなどはサービスの中には入りませんの注意が必要です。

つまり、介護を受ける必要が出てきた場合には、外部の介護サービスを受ける必要があります。

そのため、要介護度があがってしまうとそれに伴って月々かかる費用も増えていきます。

ただし、介護がまだそれほど必要では無いなという方のように介護サービスを利用する必要性が低ければ低いほど月々の費用を安価に抑えることができます。

契約の形態については住宅の賃貸借契約をとっている施設が多く、高齢者がより住みやすく、借りやすくなった賃貸住宅であるといえます。

 

特定施設に指定されているサ高住

特定施設の指定を受けているサ高住に入居した場合は、生活支援サービスに加えて「特定施設入居者生活介護」のサービスを受けることができます。

要介護度によって金額が変動しますが、月々の費用は一定となります。

しかしながら個人が追加して外部の介護サービスを受けると一般的なサ高住と同じく月々にかかる費用も増えます。

契約の形態については利用権契約をとっている施設が多いです。

それぞれのサ高住のタイプによってどのような特徴があるかイメージできましたか?

では、ここからは費用の目安や内訳をみていきます。

それぞれタイプ別に入居にかかる費用を確認し、自分が入居したいサ高住を選んでいきましょう。

 

サ高住の入居にかかる費用の目安

家賃にかかる費用

サ高住への入居には月額費用がかかるほか、前払金が必要な施設もあります。

初期費用、月額費用はサ高住の種類によっても変わってきますが、おおよそサ高住でかかる1年間の総費用の目安は150~500万円程度となります。

 

一般的なサ高住の費用

  • 前払金 0~数百万円
  • 月額費用 5~30万円

月額費用には家賃・管理費・安否確認や生活相談などのサービス費が含まれています。

これに食費、水道光熱費・生活消耗品代などの生活費、医療・介護サービス費用などが加わります。

 

特定施設に指定されているサ高住の費用

  • 初期費用 数十万~数百万(入所一時金含む)
  • 月額費用 15万~40万円

こちらは月額費用に一般的なサ高住の費用内容に加えて、食費、介護・生活支援費用が含まれています。(追加で介護サービスをつける場合は追加で費用がかかります。)

これに水道光熱費・生活消耗品代などの生活費などが加わります。

 

費用についてもっと詳しく知りたいと方は以下の記事を参考にしてください。

参考:サ高住の入居費用の目安は?タイプ別に初期費用や月額費用の内訳を解説

 

サ高住のおすすめポイント


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一般的な有料老人ホームと比べて初期費用が低額

有料老人ホームの場合入居一時金として入居時に0~数千万円(平均額 1,000万円前後)が必要となります。

対してサ高住は敷金として入居時に2~5ヶ月分の月額費用を払います。(例:月額20万で3ヶ月分の場合、敷金は60万円)
そのため入居の際に必要な費用が抑えられます。

 

夫婦で一緒に住みやすい

介護の必要が無い方や夫婦のどちらか一方が60歳以下であった場合でも入居することが可能であるので、夫婦で一緒に住みたい高齢者に人気があります。
また2人で有料老人ホームに入るよりも費用がおさえられるため、入りやすいと言えるでしょう。

サ高住の他に夫婦で入居できる老人ホームを知りたいという方は以下の記事を参考にしてください。

参考:【必見】老後も一緒に過ごしたい!夫婦で入居可能な老人ホームとは?

 

自立した高齢者も入居可能

一般的な賃貸において、高齢者に対して入居制限をおこなっている割合は

  • 単身の高齢者は不可 11.9%
  • 高齢者のみの世帯は不可 8.9%
  • 生計中心者が離職者の世帯は不可 8.7%

となっています。

つまり最初から制限していると回答したのは全体の1割程度しかいません。

しかしながら、通常の賃貸住宅の場合家賃滞納の可能性や孤独死の可能性から高齢者の審査は通りにくいのも現状です。

サ高住は高齢者向けの住宅になりますのでその点は心配ありません。

また、入居条件が厳しくなく、60歳以上(夫婦世帯の場合、どちらかが60歳以上)または60歳未満でも要介護または要介護認定を受けていれば入居できます。

参考:国土交通省住宅局「家賃債務保証の現状」

 

施設内での自由度が高い

サ高住は、

  • 来客制限がない
  • 外出、外泊に許可がいらない
  • 自室にキッチンや浴室がついている
  • 入居前とケアマネジャーを変える必要がないため、

など生活全般において自由度は高くなっています

また一部屋ごとに区切られているため、プライバシーも保護されています。

 

参考:「特定施設入居者生活介護」
参考:サービス付き高齢者向け住宅「よくあるご質問」

 

バリアフリー構造完備

サービス付き高齢者向け住宅として登録するためには、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」に基いて国土交通省が定めるサービス付き高齢者向け住宅の登録基準を満たしていなければいけません。
そのため、住居施設全体が高齢者でも生活しやすい構造になっています。

また、サ高住自体の80%以上は訪問介護事業所などの介護サービスの事業所を併設しており、介護サービスが受けやすい環境が整っています。

部屋や設備に設けられているバリアフリーの基準の例

  • 1戸あたりの床面積が25㎡以上ある(一定の広さの共同利用スペースがある場合は床面積の基準が18㎡以上)
  • 各戸に台所、水洗トイレ、収納設備、洗面設備及び浴室が設置されている
  • バリアフリーの基準を満たした施設である

 

参考:高齢者の居住の安定確保に関する法律施行規則第 34 条第1項第九号の国土交通大臣の定める基準

参考:社保審-介護給付費分科会「高齢者向け住まいについて」

参考:国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅」
参考:「高齢者の居住の安定確保に関する法律」

 

サ高住での1日の過ごし方

サ高住は自由度が高く、また施設によって提供されるサービスも異なりますので、あくまでイメージとして紹介します。

例)Aさんの場合

  • 7:00 起床
  • 8:00 食堂で朝食(安否確認)その後共有ルームでテレビ鑑賞
  • 11:00 息子家族と外出、一緒に昼食をとる
  • 17:00 帰宅
  • 18:00 食堂で夕食(安否確認)
  • 19:00 入浴
  • 20:30 就寝

例)Bさんの場合

  • 7:30 起床
  • 8:00 食堂で朝食(安否確認)
  • 9:00 掃除・洗濯
  • 10:30 かかりつけ医(主治医)への受診
  • 12:00 外食
  • 13:00 習い事に参加
  • 16:00 帰宅
  • 17:00 入浴
  • 18:30 食堂で夕食(安否確認)
  • 20:00 娘が遊びにくる
  • 21:30 就寝

このように外出の時間や頻度に制限はなく、食事や入浴時間なども自由です。
そのためご家族とも気兼ねなく会うことができます。

 

サ高住に入居する際に気をつけておきたいこと

サ高住へ入居した後のイメージは掴めましたでしょうか?

ただ、サ高住に入居する際には気をつけておくべきいくつかのポイントもあります。

ここでは入居する前に知っておきたい4つの特徴をご紹介します。

ぜひ施設選びの際には参考にしてみてください。

 

要介護度があがると住み続けることが忙しい

サ高住の入居対象は自立している介護の必要がない高齢者~比較的軽度の要介護認定者であり、その想定に沿った施設・設備基準が設けられています。

そのため、要介護が上がった入居者に対応できる環境が整っておらず、サ高住の提供できるサービスではこれ以上入居者に対応できないと判断された場合には退去を勧告されることがあります。

認知症が発症した場合や病気にかかってしまった場合にどのような対応をされるのかということを入居前に確認しておきましょう。

 

介護保険の適用が部分的

「一般的なサ高住」はあくまで高齢者住まい法に基いた安否確認や生活相談サービスが”ついている”賃貸住居になりますので介護保険の適用はありません。

施設に併設する外部の介護サービスなどを使用した場合、そちらは介護保険の適用がされます。

「特定施設型のサ高住」であれば介護保険施設に区分されますので、施設サービス費は介護保険が適用されます。

そのため生活支援サービスや介護サービスは介護保険の対象となります。ただしそれ以外の入居費用や日常生活費用は対象外になります。

有料老人ホームと比べて見守り、管理体制が希薄(特に夜間)

有料老人ホームの配置基準は

  • 入居者100人に対して1人以上の生活相談員
  • 入居者が要支援者の場合、10人に対して1人の看護・介護者
  • 入居者が要介護者保場合、3人に対して1人の看護・介護者
  • 機能訓練指導員1人以上
  • 入居者(要介護者)100人に対して1人以上のケアマネジャー

と決められています。

一方、サ高住の配置基準は

  • 少なくとも1人以上のケアの専門家が概ね9~17時の間常駐している。
  • サービス付き高齢者向け住宅の敷地又は当該敷地に隣接する土地にある建物に常駐する

というのみになっています。

加えて安否確認などの状況把握サービスは毎日1回以上という基準となってますので、入居者によっては見守り体制が十分とはいえないかもしれません。

 

運営主体が限定されていないため施設によって提供されるサービスに差がある

運営主体が特に限定されていません。

株式会社が約50%、有限会社が約13%となっており、営利法人を中心に提供されています。

安否確認・生活相談のサービスは必須となっていますが、そのほかの生活支援サービスについては運営会社によって提供するサービスが変わってきます。

規定のサービスに加え、ゴミ回収・来客対応な独自の生活支援サービスを提供する施設などもあります。

一方で、専門性が乏しいなかで運営をしているところも多いです。

運営の主体の6割が民間になっているため、全てのサ高住が同じ環境を提供することは難しいです。

 

平成18年の介護保険法改正により、有料老人ホームを含めた特定施設の総施設数が制限されるようになったのに対して、現在国はサ高住に手厚い支援措置をおこない、建設を促しています。

これは、特別養護老人ホームが運営できない株式会社などでも積極的に介護業界へ参入してもらうためです。

そして、今後も増える要介護者に対する住まいを増やす狙いがあります。そのため、今後もどんどん施設数が増加することが期待されています。

入居前に施設の運営方針や代表者の考えなどをしっかりと調べてから選ぶことを心がけましょう。

 

まとめ

サ高住のおもな対象者は自立している介護の必要がない高齢者~比較的軽度の要介護認定者です。そのため要介護度が上がってしまった場合、立ち退きを迫られることもあります。

要介護が高くなったときに入居できるような有料老人ホームなどを事前に調べておくことも大切です。

ヒトシアで介護施設を探してみる

監修者:陽田 裕也

監修者:陽田 裕也監修者:陽田 裕也

資格:社会福祉士 生活相談員 介護福祉士 介護支援専門員
2001年介護福祉士の養成校を卒業と同時に介護福祉士を取得、翌年には社会福祉主事任用資格も取得した。 2002年から特別養護老人ホームで介護職員として勤務しており、その後、同一施設内で生活相談員や施設ケアマネジャーなどを経験しながら社会福祉士の国家試験に合格した。 現在は副施設長を兼任し生活相談員として相談援助に携わっている。 今後は権利擁護への知見を広げるため、成年後見人養成研修にも参加予定である。